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2005年の岡田彰布監督を最後に優勝から遠ざかっている阪神。先日星野仙一氏が逝去され、選手として下知を受けてきた金本知憲監督も今年こそは是が非でも念願達成に燃えているはずだ。13年ぶりの胴上げに向けて、解決しなければならない問題を追究してみたい。
その尽きることのない野球愛と妥協を許さない厳しい指導。一方、人情に人一倍厚く、周囲への感謝と気遣いを決して忘れることがなかった星野仙一氏。誰もがほれ、魅了されたその人間味あふれる生き方に改めて触れながら、しっかりと心に留めておきたいと思う。
松坂大輔投手が福岡ソフトバンクホークスを退団した。育成契約の提示を蹴り、投げられるめどを示せないまま飛び出したのだ。同じくして38歳を迎える「松坂世代」の同学年の選手たちも、それぞれが苦境に立ちながら、復活を期して戦っている。
羽のない人間にとって大空を鳥のように舞うことは永遠のロマンかもしれない。ただし、一度高所から落下してしまえば、容赦なく「死」が待ち受けている。この2人の男たちは一見すると無謀とも思える挑戦を勇敢に選択したのだ。果たして生死はいかに。
長らく貢献してきた村田修一選手を放出し、若手育成へと方針転換を図った巨人。マイルズ・マイコラス投手も大リーグへ復帰し、まさに新旧交代の時代を迎えようとしている。その中で定位置を奪うであろう期待の若手選手たちを探ってみたい。
大リーグへの挑戦を表明していた大谷選手の所属球団がロサンゼルス・エンゼルスに決定した。入団会見ではその決め手について「感覚的なもの」とお茶を濁したが、決断に至るまでに彼が望んだものとは一体何だったのかを考察してみた。
球界を震撼(しんかん)させる変革が起きている。「ゴロを転がせ」は少年野球から教えられる打撃の大鉄則だった。しかし、大リーグでは「ゴロは打つな。フライを打て」が当たり前になりつつある。これまでの指導法を劇的に変える「フライボール革命」とは。
この広い世の中、いかなる危険も顧みない怖いもの知らずが存在する。いや、向こう見ずと表現した方が妥当かもしれない。彼らにとっては生きるか死ぬかの崖っぷちの緊張感こそ、最大の満悦なんだろう。そして、この傾斜を疾走している冒険野郎も同類のようだ。
高橋由伸監督が就任し、来季は3年目を迎える。1年目は2位と健闘したものの、今季は4位とクライマックスシリーズ出場を初めて逃した。来季は契約最終年となり正念場を迎える。常勝を求められる歴史ある球団の巻き返し。それには若手起用が必須となるはずだ。
近年は低迷が続いていた横浜DeNAベイスターズ。しかし、2016年にラミレス監督が就任するや2季連続で3位、今季は19年ぶりの日本シリーズ進出を果たした。その躍進の原動力は選手の力を引き出すラミレス監督の意思・感情・思考の伝達能力にありそうだ。
セ・リーグがDH制こと指名打者制の導入を検討している。セ・リーグのオーナー会議において複数球団から導入の希望があり、理事会でも本格的に検討を進めていくことが決まった。パ・リーグと相拮抗(きっこう)する力を持たせることが大義名分のようだ。
地元だけではなく、関東にもファンを拡大している広島東洋カープ。横浜DeNAベイスターズは観客動員数が6年間で59%増の伸びを見せている。そして、両チームはここ数年の好成績も共通している。その手掛かりとなるのは「球場のエンターテインメント化」である。
近今の甲子園優勝校と上位進出校には共通する傾向がある。それは好打者を上位に並べ、バントを用いない采配だ。つまり、危険を顧みない攻撃に重きを置いた戦い方である。手堅くバントで走者を進め、1点を取っていく高校野球が変わりつつある。
今季もCSが終了し、セ・リーグは優勝チームの広島東洋カープが敗退。リーグ3位の横浜DeNAベイスターズが日本シリーズに進出した。リーグ戦での両チームのゲーム差は14・5。この大差がひっくり返ってしまうCSを「面白さ」の一言だけで片付けてよいのだろうか。
今季も圧倒的な攻撃力と、安定した守備から投手陣を支え、セ・リーグを連覇した広島。その中でも特筆すべきはフリーエージェント選手を獲得せず、生え抜きの選手で勝ち抜いてきた育成手腕であろう。黄金時代に突入したともいえるチームの育成能力に注目する。
点取りゲームの野球において、重要な作戦の一つとして挙げられる犠牲バント。その作戦の成否が試合の勝敗を左右することも少なくない。しかし、大リーグでは犠牲バントの数が減少の一途をたどり、日本プロ野球の有効・無効とは異なる考え方が存在している。
日本球界屈指の投手である阪神タイガースの藤浪投手と日本ハムファイターズの大谷選手。今年は両雄ともに不調や故障に苦しみ辛酸をなめている。かつて甲子園を熱狂させた1994年生まれの二人。「人生の地図」における現在地と、さらなる高みを目指す姿を追う。
2年連続で打率・本塁打・盗塁のトリプルスリーを達成し、前人未到の成績を残した。球界屈指の打者に登りつめた東京ヤクルトスワローズの山田選手。しかし、今期はスランプに陥り、3年連続の偉業は絶望的となった。天才打者に何が起こっているのだろうか。
2017年夏の甲子園において、スタンドの応援団によるタオルを回しての応援が禁止された。これが球場全体に波及し、高校球児のプレーに悪影響を与えることへの懸念からだ。話題となった「タオル回し禁止」が持つ意味を高校野球の本分と参看し考えたい。
大リーグの選手契約には、実に多岐にわたり報酬事項が盛り込まれている。ただ、その恩恵にあずかれるのは、ほんの一握り著名な選手のみである。日本ではおよそ聞かれない、米国ならではの「驚きの契約」に触れてみたい。
今年も夏の甲子園において、熱戦が展開された。そこで気になる一つの傾向が顕著になっている。それは私立高校の高い出場率だ。甲子園を目指すには、有能な選手が集まりやすい私学への進学が近道になっている。果たして夢を追う球児の「思い」はいかに。
大リーグでは2番に長打力のある打者を据えるチームが珍しくない。これまで日本プロ野球では、2番打者は「つなぎ役」が一般的だった。しかし、最近では「大砲」を目にする機会も増えた。今後、この打順は主流になっていくのだろうか。
テキサス・レンジャーズのダルビッシュ投手のトレードが発表された。移籍先であるロサンゼルス・ドジャースとレンジャーズの間には、独特の思惑が交錯している。この大リーグならではのトレードを掘り下げ、日本プロ野球との相違点に注目してみたい。
最近のテレビ中継でも、ちらほら目にする、OPSやWHIPなどの野球選手に対する客観的な評価基準をご存じだろうか。米国生まれのとっつきにくい横文字ではあるが、頭に入れておけば、選手の能力を多角的に分析することができ、さらに野球が楽しめそうである。
日本のプロ野球では翌日の先発投手を事前に発表する「予告先発制」が採用されている。レギュラーシーズンでは全試合発表されているが、日本シリーズでは未適用など、ばらつきがある。議論の余地がある本制度の是非を改めて考えていきたい。
天王山となり得る局面において、敵軍の意表を突く奇策がある。時としてその試合の潮目となり、優劣を劇的に変化させる。今回は負けたら終わりの舞台である高校野球夏の大会に着目する。背水の陣で臨む采配の数々を振り返っていきたい。
人間は誰しも失敗をする。その度合はピンからキリまでだ。笑い飛ばせるものから、逆鱗(げきりん)に触れて、さらし者にされるものまである。ただ、自らの経歴が失墜するほど甚大な失敗ならどうだろう。あなたなら立ち直れるだろうか。
WBCことワールドベースボールクラシックでは過去2大会で連覇を経験。しかし、第4回は健闘もむなしく2大会連続の4位で敗退した。2020年には東京五輪を控え、選手たちは日本が再浮上するために始動している。今回はその課題にスポットライトを当ててみた。
5月14日、熊本県で行われた「早稲田実業」対「秀岳館高校」の練習試合において、清宮選手と対戦させたいが故に、前打者を敬遠して勝負を挑む場面が見られた。物議を醸したこの采配と、高校野球の在り方について探っていきたい。
女性のみのアメリカンフットボールのリーグをご存じだろうか。米国には、2009年から始まったレジェンズ・フットボール・リーグ(LFL)がある。色っぽさを売りにしている一面は否定はできない。しかし、気合の入り方や体当たりは相当の迫力で見ものである。