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ロボットたちのハードロック?豪快にたたかれるドラム!

ロボットバンドによる演奏

現代社会におけるロボットは工場だけでなく、医療や建築などの場でも貴重な戦力として活躍している。そして、その才能を発揮するのは職場だけにどどまらない。今やロボットの活躍の場は人々を楽しませる領域にまで浸潤しているのだ。

役割は人間もロボット同じ?

ドラム*1担当のロボット*2が手足を激しく動かしながら演奏を開始する。ドラムのリズム*3に合わせ、ギター担当のロボットも膝でリズムを取りながら頭を振って猛烈に訴えかける。思わず「うんうん」うなずきたくなるような見覚えのある動作だ。そして、ベース担当のロボットは一歩引いた立ち位置で、控えめにたんたんと演奏を続ける。

元気旺盛なドラマー*4に自己主張を忘れないギタリスト*5。さらに、縁の下の舞のベーシスト*6とくれば、われわれが抱いているロックバンド*7の印象にぴったりのはずだ。

一つ気になったのがドラム担当ロボットの向かって右隣で、かかとでリズムを刻んでいた小さなロボットだ。乗り乗りではあったが、担当している楽器が最後まで不明であった。

意外に浅いロックの歴史

ロックの歴史は予想外に新しく、100年にも満たないのだ。1950年代に米国で流行したロックンロール*8を土台にしている節が有力である。そして、ロックンロールはブルース*9をはじめ、ジャズ*10やゴスペル*11などを起源に発展したと考えられている。

ロックンロールが脚光を浴びたきっかけはビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツが1954年に発表した「ロック・アラウンド・ザ・クロック」だとされている。

その後1956年にエルヴィス・プレスリー氏が初めて登場すると、衆人は歌声だけでなく、ファッション*12や個性にも魅了された。そして、ロックは若者にとっての自己表現手段として確立されるに至ったのだ。「ハートブレイク*13・ホテル*14」や「監獄ロック」など数々のヒット曲*15を世に送り出したプレスリー氏は若者にとってのカリスマ*16的存在だったそうだ。

1960年代に入ると英国出身のビートルズ*17が米国に進出し、プレスリー氏と人気を二分する存在になった。現代でも絶大な求心力を持ち続ける彼らだが、輩出されてからたった60年ほどしか経過していないことに驚きだ。

言葉だけでは語り尽くせない旅先の情景と同じで、どれだけロボットの技術がらん熟しようとも、人間が演奏する「心の音」には勝てないと信じたいものだ。

(出典:YouTube

*1:【drum】ジャズやロックで使われる太鼓セット。大型のバス‐ドラム・スネア‐ドラム・トムトム・シンバル(ハイハットほか)などで構成する。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:【robot】一般に、目的とする操作・作業を自動的に行うことのできる機械または装置。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:【rhythm】音楽におけるあらゆる時間的な諸関係。西洋音楽では旋律・和声と並んで基本要素の一つで、一般に音量・音高・音色などと結びついてアクセントが生じ、それが周期的に現れると拍子が成立する。拍子がなくてもリズムは存在する。節奏。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:【drummer】ドラム奏者。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【guitarist】 ギターの演奏家。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:【bassist】ベースの奏者。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:【band】一組の人々。一団。特に軽音楽などの楽団。楽隊。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*8:【rock’n’roll】黒人のリズム‐アンド‐ブルースと白人のカントリー‐ミュージックとが融合してアメリカで生まれたポピュラー音楽。叫ぶような黒人的唱法、アフター‐ビートを強調した8ビートの激しいリズムなどが特徴。1950年代後半から世界的に流行。ロックと混用されることが多い。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*9:【blues】19世紀末にアメリカの黒人の間に生まれた音楽。ブルーノートという独特の音階・旋法を用い、3行詩型12小節が基本型。個人の苦悩や絶望感からの救済を求める歌が多い。ジャズやロックに大きな影響を与えた。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*10:【jazz】20世紀初めアメリカ南部のニュー‐オーリンズで、黒人のブルース・ラグタイム・ラテン音楽などが白人の音楽と融合してできたポピュラー音楽。アフター‐ビートを強調したリズムとスイングを持ち、集団的即興演奏を生命とする。20世紀後半に多様化が進んだ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*11:【gospel song】黒人霊歌・ジャズ・ブルースなどの影響を受けた福音歌。アメリカの黒人教会で1920年代からさかんに歌われるようになった。ゴスペル。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*12:【fashion】はやり。流行。特に、服装・髪型などについていう。また転じて、服装。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*13:【heartbreak】〔ハートブレークとも〕悲嘆。断腸の思い。失意。傷心。失恋。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*14:【hotel】旅館。特に、西洋風の宿泊施設。1860年(万延1)オランダ人による横浜ホテルに始まり、東京では68年(明治1)築地ホテル館が最初。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*15:広く人気を博してはやった曲・歌。流行している曲。ヒット‐ソング。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*16:【charisma(ギリシア)】多くの人を心酔させる資質・能力。また、その持ち主。「―性の高い俳優」/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*17:【The Beatles】イギリスのリヴァプール出身のロック‐グループ。メンバーはレノン(John Lennon1940~1980)・マッカートニー(Paul McCartney1942~)・ハリソン(George Harrison1943~2001)・スター(Ringo Starr1940~)。1962年にレコード‐デビュー。つぎつぎに革新的な作品を発表してポピュラー音楽の表現の可能性を広げた。70年解散。作「ヘルプ」「イエスタデイ」など。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)