人生は旅だ

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路上で産気づいた女性!無事出産するも子犬だったなら?

助産師に抱きかかえられる黒色の子犬

出産は人生の一大行事である。そばにいたなら固唾(かたず)をのんで見守る。しかも、病院ではなく緊急出産なら、一段と張り詰めた雰囲気になるのは必至だ。そして、無事に出産できたときの感慨もひとしおに違いない。ただし、産まれてきたのは子犬なのだが。

生れ立ての子犬に困惑した表情のだまされ役たち

だまされ役が道路を歩いていると、救急車の直近にいる助産師*1の男性が救援を呼び掛ける。どうやら、産気を催した妊婦を病院に搬送する余裕がなく、路上での緊急出産に踏み切るようだ。

路上に用意された救急用のベッド*2には妊婦が寝かされている。間もなく出産のため、大声を上げて力みながら最後のひと頑張りだ。そして、妊婦の力が抜けたかと思うと、めでたく新しい命を授かったのだ。

ただし、産まれてきたのは赤ちゃんではなく黒毛の子犬。ためらいながら子犬を抱きかかえる助産師と安堵(あんど)の表情を見せる妊婦。そして、だまされ役たちは「想定外の出来事」にあぜんとして言葉も出なかったり、引きつった表情になったりしている。

このどっきりの見どころは妊婦が悲鳴どころか喜色満面*3な点だろう。そのため、だまされ役たちも複雑な感情に追いやられている。さらに、助産師の困惑した目配せが追い打ちをかけている。

そんな状況下にありながら、妊婦に笑顔で応えてあげる赤髪の女性。その優しさには一目置きたい。最後にだまされたことを知らされた赤髪の女性はこわばった笑顔ではなく、屈託のない笑顔を見せてくれたのだ。

我が国の新しく生まれてくる命

赤ちゃんの小さい右手

2016年時点での日本の合計特殊出生率*4は1・44となっている。人口置換水準と呼ばれる現在の人口を維持できる合計特殊出生率の目安が約2・07とされていることからも、長期の人口減少に歯止めをかけられない状況である。

大東亜戦争終結の2年後に始まった1947~1949年の第一次ベビーブーム*5の合計特殊出生率が4・32と非常に高く、年間約270万人の団塊の世代*6が誕生している。また、1971~1974年の第二次ベビーブームでは2・14と合計特殊出生率が第一次の半分の数値ながら、出産する女性の絶対数が多くなったことで年間約209万人の団塊ジュニア*7が生まれている。一方、2005年には最低の1・26を記録しているが、出生数では2016年より多くなっている。

我が国の1年当たりの合計特殊出生率と出生数

年代 合計特殊出生率 出生数
1947~1949年 4.32 2,696,638人
1971~1974年 2.14 2,091,983人
2005年 1.26 1,062,530人
2016年 1.44 976,979人

(出典:内閣府

第三次ベビーブームが到来したとしても、その年齢層が「仮想世代」と名付けられてほしくない。

なぜなら、多方面にわたりバーチャルリアリティー*8が氾濫しつつある現代だからこそ、生命の神秘や自然の偉大さを再認識すべきだと思うからだ。

(出典:YouTube

*1:厚生労働大臣の免許を受けて、分娩を助け、また妊婦・褥婦(じょくふ)・新生児の保健指導をする者。旧称、助産婦。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:【bed】寝台。ねだい。ねどこ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:喜びを顔全体に表すこと。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:一人の女性が生涯に産む子供の平均数。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【baby boom】出生率が急に高まった時期。特に、日本では第二次大戦後の1947~49年頃をいう。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:(堺屋太一の小説に由来する語。他世代に比し人数が特に多いところからいう)日本で1947~49年のベビーブーム時代に生まれた世代。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:団塊の世代の子供たちにあたる,1971~74年(昭和四六~四九)頃に生まれた世代。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*8:【virtual reality】コンピューターの作り出す仮想の空間を現実であるかのように知覚させること。人間が行けない場所でのロボット操作などにも応用する。仮想現実。仮想現実感。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)