自然の恵み！温かみのある丸太小屋が森林の更地に誕生
雪山の丸太小屋は自然の中にうまく溶け込んでいる。屋内ではストーブで暖を取り、熱めの飲み物で体の芯からほっこりとして時を過ごす。そんな夢とロマンの詰まった「空間」を、たった一人だけで更地から完成させた匠人にはあっぱれだ。
スポンサーリンク
丸木の切り出しから全てをこなす
この動画の男性は4月に丸太小屋の基礎となる「もみ*1」を伐採し、6月から7月にかけて丸太同士を接合するための溝をこしらえる。丸太がぴったりと組み合わさるように、「かんな*2」を使って緻密に削る作業は相当骨が折れるはずだ。そして、丸太を組み込み始めたのは8月から9月にかけてである。このあたりから丸太小屋完成を具現化していく過程に入る。
四方の外壁はドアになる部分を除いて丸太が積み上げられていき、やがて背丈よりも高くなる。そして、天井には屋根に使用する角材が並べられていく。造られている場所は札幌*3の半分くらいの降雪量があるカナダ*4のオンタリオ*5である。だから、屋根には鋭角な傾斜がつけられているが、日本の豪雪地帯とも共通点があり、どこか親近感を覚える。
積み上げられた丸太の隙間に泥と木くずを混ぜ合わせたようなもので埋めていく。玄関ができあがったころには外はすっかり雪化粧。丸太小屋の背景の木々も色合いや見た目が変わっていき風情がある。
最後に床と貯蔵庫の取り付けをし、1年弱にも及んだ丸太小屋造りが完了した。
ロマンをかき立てる丸太小屋造り
丸太小屋造りには男のロマン*6にあふれている。自然にあるものを活用し、独立した空間を形成していく。粒々辛苦の末に作り上げた達成感は一国一城のあるじになったような気分だろう。子どもの頃の「秘密基地」が現実化した気分に近いかもしれない。
最近ではホームセンター*7でも、丸太などの部材や塗料などの用具一式が販売されている。だから、組み立てに興味はあるのに、素材の調達ができずに諦める必要がない。
そして、大切な人のために立派な丸太小屋を披露できれば、まさに「大黒柱」になれるはずだ。しかし、丸太小屋造りに夢中になり過ぎて、周囲を邪魔者扱いするのは考え物だ。あまりにひどいと丸太で作った小舟に乗って、どこか遠くへ旅立たつ羽目になってしまうからだ。
また、週末だけの隠れ家にしたり、秘密の収集品の隠し場所に使ったりしてはいけない。
丸太小屋に引きこもって出てこない、「もぐら男子」になってしまわないことを祈っている。
（出典：YouTube）
スポンサーリンク
*1:【樅】マツ科の常緑針葉樹。本州・四国・九州に自生。日本の特産種。高さ30メートル内外。樹皮は暗灰色、葉は線形で密生。初夏、雌雄花を同株に開き、円柱形緑褐色の球果を結ぶ。庭木やオウシュウモミの代りにクリスマス‐ツリーとする。材は建築材・船材・経木(きょうぎ)材・製紙原料。もみそ。とうもみ。もむのき。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*2:【鉋】（カナの転）材木の面を削って滑らかにする道具。一般には台鉋をいう。他に槍鉋(やりがんな)など。種類が多い。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*3:北海道，石狩平野南西部にある市。道庁所在地。指定都市。石狩振興局の所在地。北海道開拓の拠点として，豊平川の扇状地に発達し，政治・文化・商業の中心地。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*4:【Canada・加奈陀】北アメリカ北部の連邦国家。17～18世紀に英仏間で争奪戦が行われた後、英国の植民地となる。1867年自治領。1949年完全独立国家。面積998万4670平方キロメートル。人口3347万7千(2011)。公用語は英語とフランス語。首都オタワ。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*5:【Ontario】カナダ中部の州。州都トロント。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*6:【roman（フランス）】夢や冒険への憧れを満たす事柄。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
*7:（和製語 home center）日曜大工用品・家庭用雑貨を取り扱う大規模店。／出典：広辞苑 第七版（岩波書店 2018年）
