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ドラクエ11の戦闘、スキルパネル、復活の呪文について

ドラゴンクエスト11のシンボルエンカウント

ドラクエ11ことドラゴンクエスト11の発売日が7月29日(土)に決定した。遊ぶ機種を3DSかPS4か、はたまたスイッチかで迷っている方も多いのではないだろうか。今回は公式発表されている新しいシステムについて、おさらいをしていこうと思う。

2017年12月5日:用字用語の整理。

それぞれのハードを生かしたゲームシステム

PlayStation4版の奇麗なグラフィックもさることながら、ニンテンドー3DS版の3Dモードと2Dモードがプレーできるゲームシステムには、異口同音に感嘆の声が漏れたのではないだろうか。

ドラクエの幅広いファン層に歓迎されるゲームシステムが両ハードウエア*1に投入されたことは、技術力の高さも同時に訴え掛ける形になったと思う。

戦闘システム

ベビーパンサーたちとの戦闘

PS4と3DSでは処理能力やグラフィックの違いから、幾つかのシステムが戦闘に盛り込まれている。まず、戦闘に入るときは以下のように異なる。

  • PS4版、3DS版の3Dモード:シンボルエンカウントと呼ばれ、フィールド*2で目視できる魔物に接触することで開戦する。
  • 3DS版の2Dモード:ランダムエンカウントと呼ばれ、フィールドを移動すると突如として開戦する。

これらを踏まえて説明していこう。

PS4版のフリー移動バトル

ドラゴンクエスト11のフリー移動バトル

「10~目覚めし五つの種族オンライン」の戦闘システムと同様だと仮定しての話であるが、戦闘が始まるとコマンド*3を入力しながら縦横無尽に動き回り敵を攻撃する。10の戦闘形式に慣れ親しんだプレーヤーなら、違和感なく受け入れることができそうだ。

さまようよろいの背後から攻撃しようとする主人公

標的である敵の目前まで移動し、コマンドをすることで対象への行動も速くなる。また、背後に回り込むことで攻撃の回避が可能になる。

ただのRPG*4だと単調で物足りず、アクションゲーム*5のような要素を求めるプレーヤーには好評なはずだ。ただし、自ら駆けずり回る必要があり、「オートカメラバトル」と比較して操作が面倒になる短所がある。

PS4版のオートカメラバトル

ドラゴンクエスト11のオートカメラバトル

カメラは固定され、コマンドを入力すると、あらゆる角度に視点が移動し迫力のある演出が楽しめるシステム。コマンドの入力に演出を付け加えた「8~空と海と大地と呪われし姫君」に近い戦闘画面と言えよう。

デインの呪文を唱える主人公

キャラクターの動きを客観的に注目できる魅力がある一方で、「フリー移動バトル」と比較して一本調子になる嫌いがある。

3DS版の3Dモード

戦闘はコマンドの入力のみのため、らくちんではあるがPS4版と比較して表現力の貧弱さは否めない。

しかし、3DS版の最大の利点は移動しながら携帯してゲームを楽しめることなので、それを差し引きすれば過剰に意識する必要はないと言える。

3DS版の2Dモード

「古参のドラクエファン」に向けて放たれたと言わんばかりの「2Dモード」。これにひかれて3DS版の購入を決心したとの声も少なくない。

コマンドを入力するだけで戦闘が進行していく従前のシステムである。特に大げさな演出や細かい操作に難色を示す年長者にも、敷居が低く手っ取り早く遊べる。

スキルパネル

シルビアのはてなが九つあるスキルパネル

スキルとは、それぞれのキャラクターが覚えられる特技やパラメーター*6に戦闘で獲得したポイントを振り分ける。そして、特殊技能を習得したりHPや素早さなどのステータスを強化したりできるシステムである。

8から存在していたが、それとは少し異なるドラクエ11の「スキルパネル」が誕生した。

一体何が違うのか?

シルビアのハッスルダンス

前作までは、レベルアップした際に取得したポイントなどをそれぞれのキャラクターが覚えられる何種類かのスキルに振り分けていく形だった。

ドラクエ11では、それがパネルによって視覚化されている。隣接するパネルしか選択できないので、どのようにたどっていき、育て上げるかの計画を練る楽しさもあるだろう。同じキャラクターでもプレーヤーによって攻守の役割が異なってくるかもしれない。

勇者のはてなが六つあるスキルパネル

また、注目すべきなのは、夢見る旅芸人シルビアには九つ、主人公には六つの「はてなスキル」が存在していることが分かる。他のパネルは習得するスキルの属性が表示されているが「はてなスキル」は不明である。これまでの習得履歴やパネル上の道のりによって変化するのかもしれない。

ふっかつのじゅもん

ドラゴンクエスト11のふっかつのじゅもん

ふっかつのじゅもんとは、「1」、「2~悪霊の神々」をプレーした人にはおなじみのセーブデータロード用のパスワードである。

当時は主に手書きなどでしかメモできなかったにもかかわらず、1文字でも間違えれば「じゅもんが ちがいます」と表示された。そして、これまでの記録が一切合切台無しになってしまう非情極まりない仕組みであった。

メモがぐちゃぐちゃで読めない場合や、濁点と半濁点、じとぢ、ずとづ、その他の書き間違えなどで泣く泣く断念せざるを得なかったプレーヤーも少なくない。

余談になるが、本作の作曲者である「すぎやまこういち氏」はテレビ画面を印刷する装置を購入し対処していたようだ。この情熱には全くもって脱帽である。

過去作である1、2の呪文が使える

教会で復活の呪文を聞く主人公

本作では1、2時代のふっかつのじゅもんが使える。別の機種での利用も可能で、レベル、ゴールド、持ち物などは物語の進行度合いに合わせて、あらかじめ用意された「あらかたの設定」から開始できるようだ。

当時のふっかつのじゅもんが残っている人は、ぜひ試してみるべきだ。スマホなどの携帯カメラで撮影すれば間違いは起こらない。いい時代になったものだ。

まとめ

山あいに沈む夕日

両機種のシステム、見た目、自身のプレースタイルなど、長所と短所を「クエスト*7」していくのも楽しみの一つになるはずだ。

ただし、フィッシング詐欺*8に遭い、決済時に「呪文が違います」と出るのだけはご勘弁願いたい。

(出典:株式会社スクウェア・エニックス

*1:【hardware】コンピューター-システムを構成する装置・機器。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:【field】野原。野外。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【command】命令。指令。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:【role-playing game】ゲームの一種。プレーヤーがゲームの世界の中で,ある人物の役割を演じ,さまざまな経験を通して成長していく過程を楽しみながら,目的を達成していくもの。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*5:【action game】コンピューター-ゲームの一種。キャラクターを操作して,達成度や勝敗などを決めるゲーム。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*6:【parameter】ゲーム-ソフトが定めた,キャラクターの能力などを示す数値。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:【quest】探索。探求。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:【phishing】〔sophisticated(洗練された)と fishing(釣る)から〕有名企業などを装い,ネット上で不正に個人情報を入手する詐欺手法。クレジット-カードの継続手続きなどを装ったスパム-メールをばらまき,ウェブ-ページ上でカード番号などの個人情報を入力させるもの。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)