人生は旅だ

よもやま話に花が咲く

トイレの便器から勢いよく飛び出してくる招かれざる客!

トイレから飛び出す偽物の蛇

老若男女が自宅のトイレで用を足す。誰からも干渉されず、密閉された一人っきりになれる場所。たとえてんてこ舞いの忙しさでも、トイレでは悠々閑々でありたい。ところが、こんな不意打ちをされたら、「大なり小なり」びっくりするに違いない。

まさかの場所からの急襲

女性が向かうトイレ*1には驚きの仕掛けが施されている。便座の下で待ち構えているのは綱引きの綱くらいの太さはありそうな大蛇。もちろん本物ではなく、おもちゃである。それにしても結構な出来栄えだ。

そんな恐怖が潜伏しているとはつゆ知らず、いつものように便座のふたを開ける。すると、おもちゃの蛇*2にくくり付けられている糸がぐいっと引っ張り上げられて突出してくる。突然の出来事を目の前にして「ぎゃあ」と絶叫する女性。

どっきりの定番で新鮮さや独創性にはやや欠けるが、仰天してスマートフォン*3を投げ捨ててしまったり、地団駄を踏んでしまったりする様子には破顔一笑してしまう。いたずらっ子の男の子。それをとがめる女の子。どうやら大人になってもこの図式は変わらないようだ。

運動選手はトイレも戦場?

赤い容器に入った錠剤

トイレは基本的に一人っきりになれる落ち着いた場所だ。誰にも侵犯されず、心理的な縄張り空間に身を置ける。そして、考え事をしてみたり、気分を落ち着かせてみたりする時間をつくれる。

しかし、そんなトイレでも気の抜けない人たちもいる。男子プロテニス選手の錦織圭氏によると「年間5回から6回ほど」ドーピング*4検査のサンプル*5提出のために、世界アンチ・ドーピング機構(WADA*6)の検査官が監視されながら、自宅やホテルのトイレで用を足すそうだ。尿がいんちきされないよう、検査官の目前でしなくてはいけない。しかも、これは抜き打ちテストで実行される。

常時ではないものの、本来の穏やかな場所から一転して、直視されながらのトイレは緊張の瞬間に早変わりするはずだ。その格差が大きいだけにプロ選手の苦労は察するに余り有る。

勝利を収めたときの華やかさとは裏腹に、陰でのたゆまぬ努力や市販薬からも検出される禁止物質に厳戒する毎日は大変だろう。

「ヘビー*7」だが、栄光の瞬間に向かって、とぐろを巻くことなく前進してもらいたいものだ。

(出典:YouTube

*1:トイレット‐ルームの略。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:(ヘミの転)有鱗目ヘビ亜目の爬虫類の総称。体は円筒形で細長く、小鱗で瓦状に覆われ、肢と肢帯がないが、原始的なメクラヘビやボア類には後肢の痕跡がある。舌は細長く、先端は二分。小動物や鳥、鳥の卵を食う。有毒のものと無毒のものとがある。世界の熱帯・亜熱帯を中心に、メクラヘビ・ニシキヘビ・ボア・ナミヘビ・クサリヘビ・コブラ・ミズヘビ・イトヘビ・ユウダなど26科約3500種が分布。不吉なもの、執念深いものとして嫌われるが、神やその使いとするところも多い。古名、くちなわ・ながむし・かがち。〈 夏 〉。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:【smartphone】様々な情報処理機能を具えた携帯電話。オペレーティング‐システムを持ち、アプリケーションを追加して機能を拡張でき、多くタッチパネルで操作する。スマホ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:【doping】(「麻薬を与える」の意)スポーツ選手が、筋肉増強剤・興奮剤・覚醒剤・鎮静剤などの禁止物質や禁止された方法を用いて運動能力を高める不正行為。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【sample】見本。雛形(ひながた)。標本。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:【World Anti-Doping Agency】世界アンチ-ドーピング機構。アンチドーピング運動推進のため,IOC(国際オリンピック委員会)主導のもと,1999 年に設立。本部モントリオール。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:【heavy】重いさま。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)