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世界中の男性が笑顔のとりこ?タイ人女性の心的傾向を探る

木漏れ日に照らされる川のほとりにたたずむ女性

万国には幾つもの文化があり、それが人となりとして表出する。時としてその「らしさ」が好意や敵意につながることもある。それでは、自由の国やほほ笑みの国と評される東南アジアのタイはどうだろうか。特にタイ人女性に話題を集め、その気質に迫ってみたい。

ほほ笑みの国タイ

ほほ笑むタイ人女性のタイ舞踊

旅好きもそうでない方も一度はこの句を耳にしたことがあるのではないだろうか。タイ*1に訪れると確かに表情豊かな人が大勢いる。屋台の店員であろうと銀行員であろうと、にっこり笑って応対してくれるのだ。特に見知らぬ土地に入り込んだ外国人はほっとする瞬間のはずだ。

人懐こいタイ人

初対面であっても笑顔を絶やさないくらいだ。日本人と比べてタイ人は他人との心的な距離が近いように感じる。例えば個人情報の扱い方にしても会員制交流サイト(SNS*2)では実名での登録を積極的に行い、自己紹介の顔出しも大部分が平気のようだ。つまり、タイ人の「人懐こさ」は他人への警戒水準の低さと置き換えられそうなのだ。

スワンナプーム国際空港でのタイ人の無礼

2018年5月に「ほほ笑みの国」に相反するような出来事が報道された。バンコク*3のスワンナプーム国際空港の外国人観光客歓迎係の女性従業員が、ぶしつけな態度で業務にあたっていたとして謝罪するに至ったのである。この一件に関しての詳細は不明だが、幾ら笑顔が素敵なタイ人であっても、しょせんは人の子だ。いつも微笑を浮かべているわけではなく、堪忍袋があって当然である。

タイのサービス業におけるタイ人の接客態度

概して「柔和な表情」のタイ人の印象だが、サービス業*4の質はどうなのだろうか。意外にも観光客などからの悪評が目立つのである。顧客に対する笑顔は大切だが、時間にだらしなかったり、注文を間違えたりする「大ざっぱさ」が裏目に出たと思われる。

タイ人女性の精神構造

ざるでもみ殻を取るタイ人女性たち

この類いの話は決して紋切り型に区分できない。幾つかの事例を元に判断をしていくが、全てのタイ人を十把ひとからげに捉えないようにしてもらいたい。それらを踏まえた上で、タイのドラマ*5や音楽映像に見られるタイ人女性像について考察したい。

タイ人女性の恋愛観

特にタイのお昼時にテレビで放送される「昼ドラ*6」や音楽映像の中に、タイ人女性の興味深い恋愛観が色濃く反映されている。

大抵の物語は優柔不断な恋人がいる男性が登場し、恋人がいるにもかかわらず、女性に言い寄られる展開だ。男性は決断ができず、最終的に女性同士が決着させるというものである。驚かされるのは心境の変化などの人間味を繊細に描くかと思いきや、さながら「アクションドラマ*7」である点だ。つまり、解決の手段として暴力も辞さない構えがドラマの至る所で散見されるのだ。

タイ人女性は情熱的でやきもち焼き

日本人女性同士で暴力事件に発展する「男性の取り合い」はあまり耳にしない。しかし、タイ人女性の間では学生時代から、恋人がらみの暴行を伴ういざこざが日常茶飯事のようだ。そこには熱情的なタイ人女性の人間性が外部に現れているのではないだろうか。

世界中の男性に人気のタイ人女性

ほほ笑みを絶やさず、情熱にもあふれている。そんなタイ人女性が世の男性を夢中にさせるのも分かる気がする。また、家事をしっかりこなせる家庭的な一面も評価を上げているそうだ。さらに、勤勉さや気遣いの深さも各紙に取り上げられるほどである。

タイと性風俗

2018年4月にアフリカ*8のガンビア*9の外務大臣が自国内の性風俗について否定的な見解を述べた際、「性風俗に興味がある外国人観光客はガンビアから出てタイランドに行け」と発言したことがタイ国内で物議を醸した。

タイ国内では首都バンコクや観光地で、性風俗業が一大産業として盛況であるのは有名だ。しかし、セックスワーカー*10と一般的なタイ人女性を混同してしまうのは早のみ込みのようだ。

名高いビーチ*11に赴いてみても露出度の高い水着を着用しているタイ人を見掛けることは滅多にない。また、メディア*12界でも日本産のアニメ*13にさえ厳しい規制が設けられ、モザイク*14だらけになることもあるほどだ。

つまり、タイの性風俗という色眼鏡でタイ人女性に「偏重した印象」を当てはめてはいけない。それは人として礼節を欠くことになると警鐘を鳴らしておきたい。

タイの「ホリデーワイフ」

限定的な事象ではあるが、タイに存在する「ホリデーワイフ」を直訳すると「休日妻」となる。その名の通り一部の欧米人が一定期間をタイ人の恋人とともにタイで過ごし、母国に帰って仕事をする生活を繰り返すことである。

「女性の権利」を主張し、取るに足らないことで口論を挑んでくる欧米型フェミニズム*15に満ちた自国の女性にうんざりしたのだろうか。献身的に尽くしてくれるタイ人女性に夢中になる事例が後を絶たないようだ。

一方、タイ人女性も高所得の外国人男性と時間を共にする利点を好意的に受け止めているようだ。割り切った大人の関係にタイ人女性の算段が見えなくもない。

まとめ

グローブをはめ臨戦対戦のタイ人女性

タイの別称として「ほほ笑みの国」がある。確かにタイ人の素敵な笑顔はタイの魅力の一つであろう。日本人のみならず、世界各国の外国人観光客がタイ旅行のリピーター*16となっていることも「観光大国」と呼ばれるゆえんだ。

その人気に花を添ているのがタイ人女性ではないだろうか。つつましやかなほほ笑みに癒やされると同時に、いつも眉間にしわを寄せている自分の価値観がそっと変えられる瞬間があるかもしれない。タイに魅せられてほほ笑みの大切さを再認識した方も少なくないようだ。

ただし、一般的に優しくて情熱的とされるタイ人女性だが、タイ語で浮気を意味する「心が外」になってはいけない。はらわたが煮え繰り返ると、歯止めが利かなくなって男性の局部を切断する凄惨(せいさん)な事件を頻繁に耳にするからだ。どうやら心を裏切った代償はどこの国でも大きそうである。

虚勢を張って日本を出て行ったものの、去勢されてタイから帰ってくるなんてことはありませんように。

*1:【Thai・泰】(Thailand)インドシナ半島中央部にある王国。旧称シャム。13世紀以後タイ人の国が起こり、先住のモン人・クメール人などを合わせ、1782年現ラタナコーシン王朝が成立、1932年立憲君主制。面積51万3000平方キロメートル。人口6598万2千(2010)。国民の大多数が仏教徒。首都バンコク。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:(social networking service)インターネット上の会員制サービスの一種。友人・知人間のコミュニケーションを円滑にする手段や、新たな人間関係を構築する場を提供する。企業や政府機関でも情報発信などに活用される。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:【Bangkok】タイ王国の首都。メナム(チャオプラヤ)河口近くにある。米・チーク材などの貿易港として発展、同国の商工業の中心。クルンテープ(「天使の都」の意)で始まる長い正式名称を持つ。人口830万5千(2010)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:日本標準産業分類の大分類の一つ。デザイン・著述・写真業・弁護士などの専門サービス業、学術・開発研究機関、情報サービス業、洗濯・理美容などの生活関連業、宿泊・飲食サービス業、娯楽業、廃棄物処理業、機械等修理業、物品賃貸業、広告業などからなる。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【drama】演劇。劇。芝居。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:平日昼の時間帯に放送されるテレビ-ドラマ。メロドラマなど主婦向けの内容であることが多い。昼ドラマ。昼帯ドラマ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:【action drama】格闘などの多いドラマ。活劇。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:【Africa・阿弗利加】(ローマ人がカルタゴ隣接地方を呼んだ語。のち南方の大陸全土を指した)六大州の一つ。ヨーロッパの南方に位置する大陸。かつて暗黒大陸といわれ、ヨーロッパ列強の植民地であったが、第二次大戦後急速に独立国が生まれ、その数は周辺の島嶼国も含めて約55。イスラム世界の北アフリカとサハラ以南アフリカとに大別される。面積3031万平方キロメートル。人口11億9千万(2015)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*9:【Gambia】アフリカ西岸、ガンビア川下流にある共和国。19世紀半ばからイギリスの植民地・保護領、1965年に独立し、70年共和国。首都バンジュール。面積1万1000平方キロメートル。人口188万2千(2013)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*10:【sex worker】性労働に従事する女性。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*11:【beach】浜辺。砂浜。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*12:【media】(medium の複数形)媒体。手段。特に、マス‐コミュニケーションの媒体。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*13:【animation】少しずつ動かした人形、または少しずつ変化させて描いた一連の絵などを一こまごとに撮影し、これを連続映写して動きの感覚を与える映画・テレビ技法。漫画・劇画映画・テレビ番組の制作に使用。また、その映画・テレビ番組。動画。アニメーション。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*14:【mosaic】写真・映像などの一部を、碁盤目(ごばんめ)状に覆って隠すこと。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*15:【feminism】女性の社会的・政治的・法律的・性的な自己決定権を主張し、性差別からの解放と両性の平等とを目指す思想・運動。女性解放思想。女権拡張論。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*16:【repeater】ある事を何度も繰り返し行う人。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)