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4月に旬を迎えるタイのお薦めフルーツ5選

タイの市場に並ぶフルーツ

タイは赤道から北緯30度辺りに位置し、熱帯に属している。そんな常夏のタイには一年中おいしいフルーツを楽しめるのだが、気候の変化とともに旬がある。今回は4月に旬を迎えるタイのお薦めフルーツを、独断のランキング形式でご紹介する。

2017年10月24日:用字用語の整理。

第5位 パラミツ(カヌン【ขนุน】)

ごつごつした果皮のパラミツ

旬:4月~6月ごろ(雨期前の暑い時期)

このフルーツは英語で「ジャックフルーツ」と呼ばれ、実が入っているとは思えない、見た目の分厚い皮の中に黄色の実が所狭しと詰まっている。

タイに行ったことがあれば、市場の屋台であのごつごつとした皮から黄色い実を剥がしている光景を、一度は目にしたことがあるかもしれない。

繊維質を感じることができるしっかりとした歯応えがあり、口の中で甘さが広がり、その甘さが鼻から抜けるような感じだ。

においが強く癖もあるため、スーパーマーケットに置いてあることはほとんどない。ただ、旬であれば必ずといっていいほど市場で見掛ける。タイの田舎だと4分の1の大きさで、15バーツ(約51円/2017年10月4日現在)ぐらいで売っている。

おいしいジャックフルーツは、一種独特の鼻を突くようなにおいがある。好き嫌いはあると思うが当たり外れのあるフルーツなので、においを判断材料の一つにして確かめたい。

第4位 レンブ(チョンプー【ชมพู】)

成熟していない青っぽいレンブ

旬:2月~6月ごろ(雨期前の暑い時期)

フトモモ科ジャワフトモモの果実で、食感は日本の梨に若干似ている。英語では「ローズアップル」と呼ばれているフルーツだ。タイ語で「チョンプー」はピンクという意味から、この名前の由来がある。

タイでよく売られているのはピンク色だが、緑色や濃い紫色もあり、濃い紫色が高級で甘みも一番ある。

このチョンプーは水分も多く、しゃきしゃき感が人気である。味はとりわけ甘さがないが、ほんのりとした青臭さと渋みが特徴だ。

第3位 タマリンド(マカーム【มะขาม】)

殻の中から茶色の果肉がのぞいているタマリンド

旬:2月~5月ごろ(乾期の終わりから暑い時期)

マメ科ということもあり、落花生のような殻を割ると、中には干し柿のような実が入っている。

このタマリンドは甘みと酸味があって、とてもフルーティーだ。 トムヤムクンスープの隠し味として入れると、こくが出ておいしい。

ただし、あまり食べ過ぎるとお腹を壊すこともあるので、注意したい。逆に便秘のときにはタイ人もよく食べるそうだ。

また、ビタミンCが豊富に含有しており、壊血病*1の治療薬にもなる。

第2位 ライチ(リンチー【ลิ้นจี่】)

やや未成熟のライチ

旬:4月~6月ごろ(雨期前の暑い時期)

日本人にもなじみがあって、かの有名な楊貴妃も好んだとされる中国原産の果物。

小さくでこぼこした皮をむくと、外見からは想像もできない、つるつるした白色半透明で球体の果実が入っている。口に入れると、多汁で口内に甘みが広がる。

肌のしみを予防する効果もあるようなので、炎天下のタイでは日焼け止めとともに活躍するかもしれない。

第1位 マンゴー(マムアン【มะม่วง】)

お皿に盛られたマンゴーの果肉

旬:4月~6月ごろ(雨期前の暑い時期)

日本では一昔前まで高級感のあったマンゴーだが、旬になるとバンコク*2では1キログラム当たり60バーツ(約203円/2017年10月4日現在)から70バーツ(約236円/2017年10月4日現在)、田舎では1キログラム当たり30バーツ(約101円/2017年10月4日現在)から40バーツ(約135円/2017年10月4日現在)とお財布に優しい。

タイではデザートとしてココナッツミルクを掛けて、もち米と一緒に食べるのが大衆的であるらしいが、「酢豚とパイナップル」と同様で好き嫌いが真っ二つに分かれるだろう。

マンゴーはさんさんと降り注ぐ太陽の光と水さえあれば意外にも手軽に育成できるので、タイ人の家にはマンゴーの木が植えられていることが多い。

また、成熟していない緑色のマンゴーを野菜感覚でいただくのも、なかなか美味である。唐辛子に付けて食べると甘さと辛さのハーモニーが絶妙なのだとか。

菓子の代わりとして食べれば消化を助長する酵素も入っているため、ダイエット食としても適当だ。

まとめ

船上で売られているフルーツ

常夏の国であるタイは、乾期、雨期、暑期と季節によって市場に並ぶ最盛期のフルーツも色取り取りだ。

ぜひともタイに行くときは、安くておいしく食べられる旬のフルーツを見極めてもらいたい。酸っぱかったり、ぱさぱさだったり、傷んでいたりすることも多々あるが、「当たり」を発見したときのうれしさは日本で味わうことができない感覚だろう。

夏の季語でもある「マンゴー」だが、7月を意味する文月*3は夏でないことをお忘れなく。

*1:ビタミン C が欠乏して起こる病気。歯肉からの出血・全身倦怠・衰弱などの症状がある。乳児の壊血病はメラー-バーロー病と呼び,骨形成障害が現れる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:【Bangkok】タイ王国の首都。チャオプラヤ川河口から20キロメートル 上流に位置する河港都市。華僑が多く,米・チーク材などを輸出。宮殿や古寺院が多い。バンコック。〔「盤谷」とも当てた〕/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:陰暦七月の異名。ふづき。秋。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)