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猫に「おもちゃはどっち」と尋ねたら「こっち」とご名答!

「おもちゃはどっち」に挑戦する猫

おもちゃを左右どちらかの手の中に隠して、子どもに一方を選ばせる。この「おもちゃはどっち」は小さい子どもと遊ぶときの定番の一つだ。実は知育効果もあるということで推奨されているが、果たして猫にも同様の効果があるのだろうか。

即答する鉢割れの白黒猫

猫の飼い主がおもちゃを左手か右手の中に潜ませる。猫は飼い主の左右の拳を見て、必ず片方に入っているおもちゃを当てるという単純な遊びだ。ただし、この猫はただ者ではない。仮に正解するともらえるごほうびの餌のためだとしても、一つも間違わずに回答し続けていくのには恐れ入る。

続いて、少し仕法を変えて実験をするために飼い主のスマートフォン*1のアプリを利用する。画面上の鉛筆がくるくると回転し、とがった方が止まった側の手におもちゃを握り、猫に見せてみる。

ここでも猫は全て正解する。飼い主が左右意図した方におもちゃを隠せない状態だから妥当性が上がる。アプリの鉛筆が指す方向を理解して選んでいるとは思えないのだが、とろで作られた高級キャットフードだったのだろうか。

動物にワーキングメモリーは存在するか?

本を読んでいるかのような猫

子どもの頃に親しんだ「おもちゃはどっち」や「いないいないばあ*2」といった遊びには繰り返し遊ぶことでワーキングメモリー*3の効果がある。

ワーキングメモリーとはある一定の作業をこなすために必要な情報を短い時間だけ覚えておく能力のことである。「おもちゃはどっち」を例にすると、子供が親と繰り返し遊んでいるうちに、親のどちらかの手におもちゃがあることを学ぶわけだ。

ところで、ワーキングメモリーは動物にも存在するのだろうか。まだ存在の有無自体を判明できたわけではないが、ネズミ*4で実験を行ったところ、ネズミもある一定の条件を習得することができたそうだ。

もしかしたら、この猫も「鉛筆が向いた方の手におもちゃを隠す」というワーキングメモリーを持っていたから全問正解できたのかもしれない。

では、われわれは大人になって、どのような場面でワーキングメモリーを活用するのだろうか。

かわいい女性の名前と所属部署をいち早く覚える。残念だがこれは単なる助べえ根性の可能性が高そうだ。

(出典:YouTube

*1:【smartphone】パソコンに準じる機能をもつ携帯電話端末。通話機能のほか,メールやブラウザーなどのネット機能,住所録や日程管理などの情報管理機能などをもつ。多くの場合,高度なカスタマイズが可能。スマートホン。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:顔を手などでおおって「いないいない」と言い,手をはずして「ばあ」とおどけた表情を見せて,幼児をあやすときにいう語。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【working memory】思考や判断などの際に必要な情報を一時的に保持・処理する記憶機能。短期記憶の一種とされる。作業記憶。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:齧歯目(げつしもく)のうち主にネズミ亜目に属する哺乳類をさす。体長5~35センチメートル。尾は細長く,無毛。門歯が発達し,一生伸び続け,硬いものを嚙(か)むのに適応している。繁殖力が強い。人家にすむ種は食料品や家財を荒らし,病原体を媒介する。野外にすむ種も農作物などを加害する。全世界に分布し,種類が多い。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)