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好奇心が旺盛で賢い?フレンチブルドッグの一日に密着!

遊んでほしそうに飼い主を見詰めるフレンチブルドッグ

世界的にも人気が上昇している愛嬌(あいきょう)満点の愛玩犬フレンチブルドッグ。フレンチの名が付くとなんとなく上品や洗練を連想してしまいがちだが、その実態はどうなのだろうか。あるフレンチブルドッグの起床から就寝までを観察してみよう。

遊び心にあふれたフレンチブルドッグ

この動画でまず目が行くのはわん公のつぶらで大きな瞳ではないだろうか。意志強固なきつい目とは異なり、好奇心が強そうな目をしている。そして、一つ一つの行動を見ていると、あながち間違っていないようで、家族と遊びたがる気持ちがいっぱいで、近傍の異変にも興味津々のようだ。

遊びの達人ならぬ「遊びの達犬」のフレンチ*1ブルドッグ*2。天衣無縫*3な振る舞いで家族の雰囲気を盛り上げてくれるのは間違いなさそうだ。

一方、時には首をかしげながらも家族の顔色をうかがい、思慮深い行動ができるのも愛される理由の一つだろう。また、喜怒哀楽が明瞭に表に出てくるので、どこか「人間っぽさ」が感じられ、親近感を抱かれるようだ。窓外を眺める様子はさながら企業の幹部のような貫禄だ。

フランス*4生まれなので敷居の高さが気になったが、杞憂(きゆう)であった。ただし、陽気で暴れん坊の一面もあるから、運動不足の飼い主は筋肉痛には注意した方が良さそうだ。

フレンチブルドッグとブルドッグの違いとは?

好奇心のまなざしで見詰めるフレンチブルドッグの子犬

フレンチブルドッグとブルドッグは名前が似ているが、どのようなつながりがあるのだろうか。

ブルドッグは13~19世紀の英国で行われた「ブルベイティング(Bull baiting)」と呼ばれる見せ物のため、マスティフ系の犬種を改良して生み出されたのが祖先となる。闘犬としての攻撃性を除去したのが現在の愛玩犬ブルドッグである。

一方、フレンチブルドッグは19世紀に英国からフランスに持ち込まれたブルドッグをパグ*5やテリア*6と交配させ、愛玩用に改良された犬種だ。つまり、名前だけでなく、フレンチブルドッグはブルドッグの血統である。

最大の相違点は「大きさ」だ。雄のブルドッグは体重が約20~25キロ・体高が約30~40センチあるが、雄のフレンチブルドッグは約10~15キロ・体高が約25~30センチとなり、一回り小さくなっている。

さらに、耳に注目するとブルドッグの耳は垂れている。しかし、フレンチブルドッグのは垂れ下がっている欧州型の「バラ*7耳」とぴんと立っている米国型の「コウモリ*8耳」が存在している。

この動画のわん公の耳は上を向いている。だから、家族の言うことに対し、いつも従順に聞き耳を立ててくれていると思ったら、とんだ見当違いだ。

なぜなら、少々気まぐれななのもフレンチブルドッグの特性だからだ。

(出典:YouTube

*1:【French】フランスの。フランス風。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:【bulldog】イヌの一品種。イギリスで雄牛(ブル)との格闘犬として作出。毛色はふつう茶、腹側は白い。肩高約40センチメートル。頭は大きく、口は幅広く、独特のしゃくれた顔をしている。四肢は筋骨たくましく、耳は小さく尾も短い。現在は愛玩用。ブルドック。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:(天人の衣服には人工の縫い目などがない意から)詩歌などに、技巧をこらしたあとがなく、いかにも自然で完美であるさまの形容。また、人柄が天真爛漫でかざりけのないさま。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:【France・仏蘭西】ヨーロッパ大陸西部の共和国。古くはガリアと称しローマ帝国の属州、5世紀にフランク王国が成立、その後分裂したが14~15世紀の百年戦争を経て統一国家を形成、17~18世紀ヨーロッパ大陸に覇を唱え、アジア・アフリカに植民、高度の近代文化を築いた。1789年のフランス革命で第1共和制が成立、のちナポレオン1世による第1帝政、その没落後、王政復古および第2共和制・第2帝政を経て1871年第3共和制、第二次大戦後第4共和制、1958年ド=ゴールによる第5共和制で今に至る。面積55万1500平方キロメートル。人口6140万(2006)。首都パリ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【pug】イヌの一品種。体高約25センチメートル、短毛で、垂れ耳、巻き尾。顔はチンのようにしゃくれ、皺が多い。中国で愛玩用に作出。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:【terrier】(「土を掘るもの」の意)本来は穴居の小獣などを狩るのに用いた敏捷な小形猟犬の総称。愛玩犬として広く飼養。利口で挙動は軽快。フォックス‐テリア・エアデール‐テリアなど。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:【薔薇】バラ属の観賞用植物の総称。いくつかの原種をもとに、19世紀以後に莫大な数の品種が作られ、世界中で栽培される。つるばらと木ばらとがあり、枝にとげのあるものが多い。花の形は大輪・小輪、一重咲・八重咲、剣咲き・平咲きなど、花色は深紅・黄・白、また四季咲、小形のミニチュア‐ローズなど極めて多彩。花の王といわれる。香料用にも栽培。また、バラ科バラ属の落葉低木の総称。いずれも高さ1~2メートル。葉柄・托葉があり、羽状複葉。花は高い香りをもち、普通は萼片(がくへん)・花弁は各5。北半球の温帯に約200種が分布。しょうび。そうび。ローズ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*8:【蝙蝠】コウモリ目(翼手類)の哺乳類の総称。前肢の指が長くのび、その間にある飛膜が翼に変形して、哺乳類で唯一よく飛ぶ。昼は暗所に潜み、日暮から活動する。アブラコウモリ・キクガシラコウモリなど。蚊食い鳥。へんぷく。天鼠。〈 夏 〉。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)