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ヘラジカが餌をおねだり?捕まってしまったカメラマン

カメラマンに迫り来るヘラジカ

北米の国立公園には極力自然環境を維持したい考えから、所定の場所以外での飲食やまき餌を禁止していることが多い。その結果、野生動物が食物を求めて、山から下りてくる。そして、ばったり遭遇してしまい、一騒動になることも無きにしもあらずなのだ。

2017年12月16日:用字用語の整理。

身動きが取れなくなったカメラマン

事の始まりは、米国南東部にあるグレート・スモーキー山脈国立公園で、カメラマンがヘラジカ*1の写真を撮影しようとしていて起きた。まだ若いヘラジカと出くわしてしまい、往生している様子が録画されている。

ここまでに至った経緯は不明だが、ヘラジカが空腹のために餌をねだっている可能性は排除できないだろう。カメラマンを頭で押しのけようとしたり、カメラマンを角に引っ掛けようとしたりして、「食い物ちょうだい」といら立っているようにも見える。いずれにしても危険が付きまとっているので、気を許すことはできなかっただろう。

鹿は角が生え替わると、かゆがってこすりつける習性があるそうだ。確実に判別はできないが、この動画に見られる行動とは異なるように感じる。

米国ではヘラジカとの衝突で死亡する事故が多発

ヘラジカ注意の交通標識

大人のヘラジカは体重がおおよそ300から700キログラムになる。仮に、このヘラジカがまだ成長の途中だとしても、それなりの重量はあったはずだ。一歩間違えれば大惨事にもなりかねないので、当事者になってしまった場合は注意が必要だ。

米国の山道にはヘラジカが描かれた交通標識があるようだ。これは自動車とヘラジカが衝突すると、ヘラジカが死傷するだけではなく、重量と双方の移動方向などによっては、人身事故に発展する危険もはらんでいるからだろう。

カメラマンはヘラジカが距離を空けたのを見計らって撮影しようとするが、次の瞬間に接近してきて、ぐりぐりと角で押してくる。最終的には、なんとか車に退避して事なきを得たのだ。

野生動物の生態を崩すことなく堅守するのは、自ずとわれわれに及ぶ危険も高まるだろう。しかし、それは人間のエゴ*2によって追いやられた彼らへの、せめてもの罪滅ぼしと言えるかもしれない。

(出典:YouTube

*1:世界最大のシカ。肩高2メートルに及び,全身茶褐色。雄は巨大な手のひら状の角をもつが,雌にはない。ユーラシア大陸と北アメリカの北部に分布。オオジカ。ムース。エルク。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:〔英 self; ラテン ego〕自分。自己。意識や行為をつかさどる主体としての私。対象(非我)・他者(他我)から区別されるが,他我もまた一個の自我である。人格や作用の中枢として,認識の根拠・道徳的行為や良心の座となる。