人生は旅だ

よもやま話に花が咲く

ドリアンとビールの食い合わせは死ぬ?を体験してみた

ジョッキに注がれたビール

あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれない。都市伝説ともなっている「死を招く危険極まりない組み合わせ」のことを。この風聞はドリアン好きにもビール好きにも憂いを抱かせているはずだ。真偽のほどをタイ人への聞き取り調査も含め、確かめたいと思う。

2018年6月27日:加筆訂正。

フルーツの王様ドリアンとは?

芽を出すドリアンの種

果物の王様や悪魔のフルーツ*1などの呼称がある「ドリアン*2」をあなたはご存じだろうか。「ドリアン」イコール「臭い」などと汚名を着せられているが、そのえたいの知れないフルーツの正体とは果たしてどのようなものだろうか。

ドリアン特有のにおいを嗅いだことがある人は次のように表現したりする。「タマネギ*3が腐ったようなにおい」や「チーズ*4が腐ったようなにおい」、さらには「ガス*5漏れのにおい」とこっぴどい言われようだ。しかし、あのにおいを鼻腔(びくう)から吸い込み続けることに限度があるのも理解できる。

私も何度かドリアンを食したことがあるが、においが香ばしいとはさすがに思えない。しかし、甘栗*6をずっと柔らかくし、ミルキー*7にしたような濃厚な味わいに愛好家が多いのもうなずける。

ドリアンの旬

とげとげした果皮のドリアン

タイ*8のドリアンには旬がある。無論旬を外すと実が硬過ぎたり柔らか過ぎたりして、おいしさも半減してしまう。

タイでは暑期の終期である5月から雨期の9月までがドリアンの旬である。市場でドリアンが山積みにされている場景を目にすることができるだろう。この時期にタイに用事のある方は、一度は挑戦してほしい果物の一つである。なんといっても「果物の王様」であるからだ。

ドリアンの目利きをする

ドリアンの黄色の果実

最近ドリアンのことがニュース*9になった。それは日本人がタイからドリアンを送達してもらったが、硬過ぎて食べられなかったという内容だった。

ドリアンは硬過ぎてもまずいし、柔らか過ぎてもまずいのだ。それでは、どのようにすれば顎が落ちそうなドリアンを探し当てることができるのだろうか。

市場やスーパー*10で、ビニール*11詰めされているのは買わない方が無難である。なぜなら、皮から取り出したドリアンの果実は時間が経過するにつれ強烈なにおいを放つからだ。加えて、果実は柔らかくなり過ぎて食感も損なわれてしまうのだ。

やはり、その場で皮をむいて果実を取り出してもらい、触ってから買うのが最善の方法になる。触れたときに、わずかに沈み込むのが内果皮*12に少しばかり硬さがあり、果実はほどほどに成熟している良好な状態である。

あとは嗜好(しこう)にもよるので、軟柔や甘さなどをドリアン屋の売り子に伝えるとよい。すると、棒や果物包丁の峰の部分で「ぽんぽん」とか「ぽこぽこ」とかたたいて音を出し、色を見てから要望にかなうドリアンを選び出してくれるはずだ。

ドリアンとビールの相性は?

酔っぱらい注意の標識

さて、いよいよ本題に入っていきたい。タイでも広く口承されている「ドリアンとビール*13の食い合わせ」の真実はどうなのだろうか。タイ人へのインタビュー*14や自らの人体実験も含め、自分なりの答えにたどり着いた。

タイ人の回答は次の通りだ。

  • ビールだけではなくお酒との相性が悪い。
  • *15の中で発酵して熱が出るために体が火照ったり、胸焼けしたりすることはある。
  • 直接の死亡の原因にはならない。
  • 体調不良を起こす人はいる。

自らの体験談は次のようになる。

  • 通常より体が火照る感覚があった。
  • 気分は悪くならなかった。

タイの「ドリアンとビールを一緒に食して死亡した」というニュースは、恐らく心臓病*16などの持病のある病人が、この食い合わせによって体調不良を引き起こし、亡くなったのが真相だと思われる。まことしやかにタイでささやかれているのは迷信好きのタイ人ならではでないだろうか。

ビールにドリアンを入れるとどうなるか?

ビーカーとフラスコ

迷信が独り歩きして、心理的な要素によって不調を来すとの考えもあるはずだ。ならば、実際にアルコール*17が含まれるビールにドリアンを入れてみるのが単純明快だ。気体が無色透明だと目視できないので、ラップ*18で密閉してみた。

すると、しばらくしてビールとドリアンが混ざり合ったことで気体が発生し、ラップを押し上げたのだ。体内で同じことが起きると「内臓が破裂する」と騒がれているタイ人のうわさも、にわかにうなずけそうだが、医学的な証明には至っていようなのでほっと一安心だ。

しかし、ドリアン1個で1000キロカロリー*19もあるので、3個も4個も食べた揚げ句、アルコールを摂取すれば別問題だ。相当量の気体が発生して、体内で膨張してしまうことは間違いなさそうなので厳重に注意してもらいたい。

タイ人のドリアン好きともなると、複数個ぺろっと平らげるつわものもいるそうだ。しかも、田舎のタイ人男性は無類の酒好きも多いと聞くから気掛かりである。おならとなって体外に解き放たれることを祈るばかりだ。

ドリアンとアルコールの同時摂取が及ぼす悪影響

腹部を押さえる男性

ドリアンとアルコールを立て続けに摂取したことによる死亡事故がタイでニュースになることがごくまれにあるそうだ。どうやら食い合わせが直接の原因ではないものの間接的には影響を及ぼすようだ。

食い合わせで亡くなった遺体を検視した結果、チュラーロンコーン大学・医学部の胃腸疾患担当教授は下記のように述べている。

今回、死亡した男性は腹部に手術の痕があり腸壁を切った際に保護メッシュ*20で覆う手術をしている。今回はドリアンとアルコールを摂取した際、ガスが大量に発生し手術した腸壁*21が裂けてしまったことにより死亡している。

こちらも信ぴょう性の高い話である。タイの東京大学と称される名門チュラーロンコーン大学・医学部の教授が話していることも手伝ってか妙に説得力がある。

タイ人の日常生活において十分兆候が潜伏している事故とも取れるはずだ。案の定亡くなった男性も大食漢で、ドリアンもお酒もたしなんでいたようだ。これだけ出そろうと、教授の発言の妥当性もさらに高くなる。

タイ人の意見

森の中で本を読むタイ人の子どもだち

近年のタイでは生活習慣病*22発症者が急増しており、消費者であるタイ人の健康志向へ傾倒から健康食品や運動器具なども人気沸騰中だ。必然的にタイ国内の企業や研究機関も健康への影響に関心を持ち、インターネット*23などを通じて多くの情報を共有している。それでは、ドリアンの産地でもあるタイの人々は健康への影響をどのように捉えているのか見ていきたい。

ドリアン自体の健康への影響

タイの健康情報系ウェブサイト*24はタイ保健省と公衆衛生省の情報として、フルーツのドリアンによって即死やなんらかの直接的な健康被害は考えられないが、ドリアンの脂質*25の多さに注意喚起している。また、高脂肪で高糖質のドリアンはアルコールとともに摂取すると、筋肉および脂肪中だけでなく体中の糖の消化を引き起こして急激な血糖値*26の上昇を招くとし、食べ合わせの危険を当然のように指摘している。

一方、日本の一部資料ではアルコールは肝臓*27内のグリコーゲン*28をブドウ糖*29へと分解する作用が強調されており、同時に口から摂取した食物によって血糖値の上昇が生じないと述べている。確かに糖分の過剰摂取による血糖値の急上層は問題視されているが、アルコールとの科学的因果関係があるわけではない。

ドリアンとアルコールの食い合わせが脱水症状を誘発?

一部タイのウェブサイトではドリアンとアルコールを食べ合わせると体内の脱水が加速され、危険を伴うと述べている。しかし、脱水症状*30が引き起こされる医学的根拠はなさそうである。

南国タイでは炎天下の中の生活のため、水分不足に陥りやすい環境といえる。もし極度の脱水症状によって体内ミネラル*31の異常低下に陥ると、熱中症*32以外にも下痢*33や嘔吐(おうと)*34の症状を呈することがある。また、ひどいと意識混濁などを引き起こす場合があるので、用心しなくてはならない。

推測の域を出ないのだが、タイ語には「熱中症」に該当する言葉がないことからも、タイ人が極暑でアルコールを摂取して引き起こした前述の諸症状を、ドリアンとアルコールの食い合わせが原因と誤解した可能性も決して否定できない。

えせ科学っぽい「体温上昇」と「脱水症状」

タイの健康知識関系のウェブサイトではドリアンとアルコールの食い合わせによって体温上昇を来すと説明されていることもある。しかし、体温上昇はドリアンを食べずともアルコールの影響だけで説明が付く。さらに、タイ保健省によるとしながら、アルコールとドリアンの食い合わせによって脱水状態に陥ると継続的な排尿が加速し、深刻化すると説明されている。実体験を踏まえると、「食い合わせ」と「アルコールのみ」の利尿*35に差異は劇的になく、この情報は眉唾物と表現せざるを得ない。

タイの国民病としての糖尿病

信用度の高い情報としては世界保健機関*36が近年タイで糖尿病患者が急増していると報告している点だ。また、タイ人の肥満増加も顕著になっており、現在タイ人女性の3人に1人が肥満状態になっているとの統計もあるほどだ。

タイ人をはじめとする東南アジアの人々は細身とする先入観が強かったが、認識を変える必要があるのかもしれない。タイ政府は事態を重く受け止め、飲料に限定して現代税の一つともいえる「砂糖税」を導入し、官主導でタイ国民の砂糖摂取量を引き下げる目標を立てている。

ドリアンの持つ良い効能

商品棚に陳列されているドリアン

味や香りに強い癖を持つドリアンだが、健康に作用する効能がある。ドリアンには体のさびを抑制するとされる抗酸化物質*37が多量に含まれており、ポリフェノール*38やフラボノイド*39によって美肌を健康に保つと評されている。さらに、貧血*40を防ぐ葉酸*41をはじめ、高血圧*42予防になるカリウム*43や疲労回復に欠かせないビタミンB1*44なども豊富に含有している。

フルーツの女王マンゴスチンとの食い合わせ

ドリアンの王様に対して「果物の女王」と称されるのがマンゴスチン*45である。繊維質で抗炎症*46物質を含む特徴を持っているが、ドリアンの体温上昇を抑える役目に適している。また、水分もたっぷり入っているので、脂肪分の高いドリアンとマンゴスチンの食い合わせは最適の組み合わせといわれている。

ドリアンを消臭する方法

有機硫黄*47に似た臭いと表現されるドリアン。食べている本人は気にならなくとも、周囲にとっては迷惑かもしれない。一部のタイ人は新鮮なミント*48の葉を3~4枚分刻み、口に含んで臭味を緩和するそうだ。また、古い民間伝承ではドリアンの外殻を器のようにし、水を注いで飲むと臭気を軽減できるとされているが、効果の程はいかばかりか定かでない。

ドリアンが禁止の場所

ぷんぷん臭うドリアンは公共交通機関をはじめとする多衆が集まる場所で持ち込みが禁止されている。ところが、ほとんどの場合は荷物検査も没収もされず、白い目で見られるだけである。しかし、空港では厳格に検査されるため、仮に機内預け荷物にしても見つかるのが落ちだ。そして、空港内アナウンス*49で呼び出され、懇々と叱られる羽目になるから注意したい。

まとめ

いくつかに割られたドリアン

ドリアンとアルコールが体内で混合すれば危険要因になることは間違いなさそうだ。直接的な死因や重篤な状態に直結しないとしても、ガスが大量に発生することで副因となり得る。命を脅かす「可能性」には用心すべきだ。つまり、わざわざ同時に胃の中でドリアンと酒類*50混ぜ合わせるのを避けるのが賢明だ。

しかし、ドリアンとアルコールの食い合わせによって健康被害に結び付く科学的な確証はいまだに発見されていない。健康被害として報告されているものは個人の体質によるところが大きそうだ。度々話題になる香りに関しても、新鮮なものを選べば、そこまで気にならないはずだ。いずれにせよ、バランス*51の取れた献立を頭に入れておき、過食しないのが「王様」を楽しむ一番の方法のようだ。

タイの雨期はドリアンの季節である。この頃合いにタイ旅行をされる方は「臭いものの王様」か「果物の王様」かを見極めてみてはいかがだろうか。ただし、そのにおいの強さ故にホテルへの持ち込みが禁止されていることも多いので、注意が必要である。

ホテル*52だけに火照ると駄目だといったところだろうか。

*1:【fruit(s)】くだもの。果実。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:【durian】パンヤ科の常緑高木。マレー半島・スマトラ原産。葉は長楕円形革質,花は黄白色五弁で数個ずつ集まって付く。果実は長さ約30センチメートルの楕円形で,外殻に硬いとげ状の突起がある。果肉はクリーム状で,濃厚な甘味と酸味少々と独特の香りがあり美味で,「果物の王」といわれる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【玉葱・葱頭】ヒガンバナ科(旧ユリ科)の多年生作物。栽培上は一年生。原産地はおそらく西アジア周辺。日本への導入は明治以降。主要な野菜の一つで、世界各地に広く栽培される。品種が多い。地下の鱗茎はよく発達して球形または扁球形で食用とする。オニオン。〈 夏 〉/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:【cheese】乳製品の一つ。牛などの乳汁を乳酸菌・酵素で凝固させ、脱水・成形したものをそのまま、または微生物の作用で熟成させた食品。蛋白質・脂肪などが濃縮されて含まれ、栄養価が高い。製法によりナチュラル‐チーズ・プロセス‐チーズに2大別。乾酪(かんらく)。カーズ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【gas(オランダ)・(イギリス)・瓦斯】石炭ガス・天然ガスなど、燃料用の気体。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:【甘栗】加熱した小石で蒸し焼きにし甘味をつけた栗の実。多く中国産の小粒の栗を用いる。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:【milky】「乳のような」「乳白色の」の意。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:【Thai・泰】(Thailand)インドシナ半島中央部にある王国。旧称シャム。13世紀以後タイ人の国が起こり、先住のモン人・クメール人などを合わせ、1782年現ラタナコーシン王朝が成立、1932年立憲君主制。面積51万3000平方キロメートル。人口6598万2千(2010)。国民の大多数が仏教徒。首都バンコク。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*9:【news】新しい出来事。また、その知らせ。報道。報知。特に新聞・ラジオ・テレビによる報道。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*10:【supermarket】主に食料品・日用品を扱い、買手が売場から直接商品を籠に入れ、レジで代金を支払うセルフ‐サービス方式の大規模店。スーパーマーケット。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*11:【vinyl】ビニル樹脂。また、それでつくられた製品。日常的にはポリエチレンなどのプラスチック薄膜にもいう。化学用語ではビニルという。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*12:果皮の最内層で,種子を包む層。種によって発達の程度は異なり,ウメ・モモなどの核果では厚くかたく,スイカなどの液果では液質。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*13:【bier(オランダ)・麦酒】醸造酒の一つ。麦芽を粉砕して穀類・水とともに加熱し、糖化した汁にホップを加えて苦味と芳香とをつけ、これに酵母を加え発酵させて造る。発酵過程で生ずる炭酸ガスを含む。ビア。ビヤ。〈 夏 〉。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*14:【interview】取材のために人に会って話を聞くこと。また、それをまとめた記事や放送。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*15:内臓の一つ。消化管の主要部。上方は食道に、側方は腸に連なり、形は囊状で、横隔膜の下、肝臓の下方に横たわる。壁は粘膜・平滑筋層・漿膜(しょうまく)から成り、最内層の粘膜には胃腺があって、胃液を分泌し食物の消化にあたる。鳥類や一部の哺乳類では2ないし4室に分かれる。いぶくろ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*16:心臓の疾患の総称。虚血性心疾患・心臓弁膜症・高血圧性心疾患・心筋症などがある。

*17:【alcohol】炭化水素の水素原子をヒドロキシ基で置換した形の化合物の総称。ヒドロキシ基の数によって1価アルコール、2価アルコールなどと呼ぶ。分子量の小さいものは水によく混ざる刺激性の味をもつ液体だが、分子量の大きいものは固体。自然界に多くエステルとして存在。特に、最も普通なエチル‐アルコールのことをいう。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*18:【wrap】食品包装用の薄い透明なフィルム。また,それで食品を覆ったり包んだりすること。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*19:【calorie】栄養学ではふつう1キロカロリー(1000カロリー)のこと。栄養価を燃焼熱で表す際に用いる。記号 Cal /出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*20:【mesh】 網目。網目織り。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*21:腸の内壁。消化・吸収に関与。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*22:食事・運動・喫煙・飲酒などの生活習慣が発症・進行に関与する疾患群。高血圧・糖尿病・肺気腫・高脂血症・大腸癌・慢性気管支炎・アルコール性肝障害・歯周病などが含まれる。1996年に成人病を改称。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*23:【internet】世界規模のコンピューター‐ネットワーク。複数のネットワークを相互接続するもので、これに繫がるすべてのホスト‐コンピューターは固有のIPアドレスで識別され、ネットワーク間を中継する仕組みによって全世界での通信が可能。アメリカ国防総省が構築した実験的な軍事用ネットワークから発展した。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*24:【web site】関連のある一連のウェブページがまとまって置かれている、インターネット上での場所。WWWサイト。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*25:(lipid)炭水化物・蛋白質などとともに生体を構成する主な物質群の総称。単純脂質(脂肪・蠟(ろう)の類)・複合脂質(リン脂質・糖脂質の類)などに分けられる。細胞膜など、生体膜の主要な構成成分。リピド。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*26:血液中のブドウ糖濃度。正常値は空腹時血液1デシリットル当り、70~110ミリグラム。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*27:消化管と門脈で結ばれ、胆囊とともに胆管で腸に連なる体内最大の腺性器官。腹腔右上部、横隔膜下にあり、赤褐色。左葉・右葉・方形葉・尾葉より成り、右葉下面に胆囊がある。グリコーゲンの合成・貯蔵・分解、血糖分泌、血漿蛋白などの合成、解毒、胆汁の生成と分泌など代謝の中枢的役割を果たす。肝。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*28:【Glykogen(ドイツ)】動物の肝臓・筋肉、菌類に含まれる多糖類の一つ。白色無味無臭の粉末。ヨードで赤色となり、また容易にブドウ糖などに分解。肝臓グリコーゲンはエネルギー貯蔵物質、筋肉グリコーゲンは筋収縮のエネルギー供給源。糖原質。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*29:【葡萄糖】D‐グルコースのこと。分子式 C6H12O6 葡萄・イチジク・柿などの果実や蜂蜜など、および人体の血液中にも一定量が含まれる単糖の一種。自然界に広く分布し、澱粉(でんぷん)・グリコーゲン・セルロース・蔗糖・乳糖などの構成成分をなす。水に溶けやすく、還元性をもつ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*30:高度の発汗・多尿・下痢の際、水分の摂取が十分でないため体内水分や電解質が欠乏し起こる症状。口渇・精神障害・血圧下降・頻脈・痙攣(けいれん)などを伴う。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*31:【mineral】栄養素として生理作用に必要な無機物。ふつう無機塩類の形で摂取される。カルシウム・鉄・亜鉛・コバルト・マンガンの類。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*32:高温や多湿の環境下で起こる障害の総称。塩分やミネラルの不足による熱痙攣(けいれん)、脱水症状を起こした熱疲労、体温調節機能が失われた熱射病の類。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*33:液状もしくはそれに近い糞便を排泄(はいせつ)する病症。くだりばら。はらくだり。はらくだし。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*34:吐くこと。胃の内容物が噴門から食道を経て口腔外に排出される反射運動。嘔吐中枢は延髄にある。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*35:小便の通じをよくすること。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*36:(World Health Organization)WHO。国連の専門機関の一つ。1948年設立。保健衛生向上のための国際協力が目的。伝染病の撲滅、衛生統計の交換などがなされる。本部はジュネーヴ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*37:酸化されにくいこと。また、酸化されにくくすること。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*38:【polyphenol】多価フェノール。同一ベンゼン環上に複数のヒドロキシ基が結合した化合物の総称。カテキンなどのフラボノイド、タンニンなど植物中に広く存在。抗酸化物質の一つ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*39:【flavonoid】ポリフェノールの一種。フラボン・イソフラボン・フラバノール・フラバノンなどの総称。天然健康食品の成分に用いる。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*40:血液中の赤血球数・血色素濃度・ヘマトクリット値が正常より減少した状態の総称。鉄欠乏、ビタミン不足、造血器の障害、中毒、感染症、悪性腫瘍などによって起こる、赤血球産生の低下、赤血球破壊の亢進、出血が原因。皮膚蒼白・心悸亢進・めまい・倦怠などの症状を呈する。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*41:ビタミンB複合体の一つ。ホウレンソウなど一般に緑葉野菜中にあるのでこの名があり、動物の肝臓からも得られる。造血に有効。ビタミンM。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*42:血圧が正常の状態より高い状態。一般に最高血圧が水銀柱160ミリメートル 以上か最低血圧が95ミリメートル 以上の場合をいう。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*43:【Kalium(ドイツ)】(アルカリに因む名)アルカリ金属元素の一種。元素記号 K 原子番号19。原子量39.10。銀白色で軟らかい金属。水と激しく反応し、水素を発生して水酸化カリウムとなる。炎色反応は淡紫色。化学的に極めて活性。酸化を防ぐため石油や揮発油中に貯える。天然にはケイ酸塩として、また海水や岩塩中にカリウム塩として存在。生体では細胞内の電解質の主成分。ポタシウム。加里。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*44:ビタミンB複合体の一つ。糖質の代謝にかかわる酵素の補酵素として働く。白米を常食にすると脚気(かっけ)が起こりやすいことから最も早く発見され、米糠(こめぬか)から抽出された。炭水化物の代謝と関係し、これの欠乏は脚気のほかに、しびれ・筋肉痛・心臓肥大・食欲減退・神経症状などを起こす。植物や細菌の体内では生合成され、若い組織や種子中にあって成長に関与する。人工的にも合成される。チアミン。サイアミン。アノイリン。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*45:【mangosteen】(mangustan(マレー))フクギ科(旧オトギリソウ科)の常緑高木果樹。マレー原産。高さ約6メートル。葉は濃緑色革質で、対生。花は暗紅色。花後、暗紫色の柿に似た果実を結ぶ。果肉はクリーム状で芳香があり、食用。果皮はインド更紗の染料の原料となる。マンゴスタン。マンゴステン。マンギス。都念子。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*46:組織の傷害に反応し、身体の一部に発赤・腫脹・灼熱・疼痛などを起こすことと、それに伴う症状の総体。サイトカインなど生理活性物質の、血管内外への作用による。異物の侵入阻止や異物化した組織の排除をしようとする生体の防御反応も含む。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*47:(ユワウの転。古くはユノアワ・ユワとも)(sulfur)非金属元素の一種。元素記号 S 原子番号16。原子量32.07。黄色の樹脂光沢のあるもろい結晶で、水には溶けない。青い炎をあげて燃える。遊離して火山地方に多く産し、化合物としては硫化鉄・硫化銀・硫化銅・硫化水銀などの硫化物として産出。火薬・マッチ・ゴムの製造、薬・漂白などに使用。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*48:【mint】薄荷(はっか)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*49:【announce】告知すること。人の集まる場所で、放送により知らせること。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*50:酒の種類。日本の酒税法上では清酒・合成清酒・焼酎(しようちゆう)・味醂(みりん)・ビール・ウイスキー類・果実酒類・スピリッツ類・リキュール類・雑酒をいう。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*51:【balance】つりあい。均衡/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*52:【hotel】旅館。特に、西洋風の宿泊施設。1860年(万延1)オランダ人による横浜ホテルに始まり、東京では68年(明治1)築地ホテル館が最初。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)