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DQ11でモンスターは仲間に?ヒントは「魔物使い」にあり!

仲間になりたそうなスライム

ドラゴンクエストでは「5~天空の花嫁」を初めとして、魔物を仲間にできる。これまでの「打倒の対象」である敵を味方に付けて、育て上げて、共に冒険できるシステムだ。ドラクエ11では、当システムは採用されるだろうか。幾つかの根拠をもとに予測したい。

2017年10月24日:用字用語の整理。

魔物と仲間について

昼寝しているキラーパンサーとベビーパンサー

魔物のデザインは鳥山明氏が担当している。スライムのような愛嬌のあるものから大魔王のような威圧感のあるものまで多種多様である。「どこか憎めない」愛らしさにあふれている魔物が多いと感じるのではないだろうか。

敵を仲間にできる構想も、この親近感を抱けるデザインへの着眼が、理由の一つだったことは想像に難くない。その魔物たちを引き連れて、苦楽の冒険を共にすることで、より感情移入ができるのだ。

ここで一旦、これまでの仲間モンスターシステムを整理してみよう。

仲間モンスターシステムの経緯

ドラゴンクエスト5の主人公

ドラクエにおいてモンスターが仲間になるシステムが初登場したのは5である。主人公は勇者ではなく、モンスターが懐く素質の「まもの使い」だったからだ。道中で数々のモンスターが仲間になり、冒険を共にできるようになった。

仲間になるキャラクターとは出会いと別れの繰り返しで、終盤になってようやく充足されていくが、序盤から終盤においては仲間になるキャラクターがいない。このためにもモンスターとの共闘システムを導入し、ゲーム性の充実や難易度の調整を図ったのであろう。

評判については賛否があってしかるべきだが、「6~幻の大地」においても「まもの使い」の職業がダーマ神殿で転職ができるようになり、モンスターが仲間に加わるようになった。しかし、6でのパーティー*1は主人公を含めて6名のため飽和状態である。既に連れ立って一緒に道を行く仲間が充実していたため、5のときほど面白みに富んでいた印象は薄い。

その後、「7~エデンの戦士たち」では「モンスターの心」という形で各キャラ*2がモンスターに転職する仕組みになった。

「8~空と海と大地と呪われし姫君」では個々のモンスターに命令はできないが、「3~そして伝説へ…」などにあったモンスター格闘場を進歩させ、仲間にしたモンスターを出場させる形式を採用した。

「10~眠れる勇者と導きの盟友」では職業の多様性から「まもの使い」が復活した。過去の仕組みの大部を取り入れ、幅広く活躍できるようになった。

ドラクエ11では敵が仲間にならない?

仲直りの握手

構築と淘汰(とうた)が繰り返され、完成の域に達した感があったシステムであるが、ドラクエ11では採用されないだろう。なぜなら、多様な登場人物がいる中では仲間にした魔物が傑出する技能で魅力的に描くのが難しいからだ。また、10での完成形は仲間という要素だけではなく、対戦バトルやアバター*3要素などオンラインだからこそなしえたのである。オフラインのドラクエ11で導入したとしても、制約が多くなり、物足りなさを痛感してしまうだろう。

また、仲間モンスターシステムを前面に押し出したゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズが登場している。差別化の観点からも採用は現実的ではない。

その他、以下の理由が考えられる。

「まもの使い」が不在

ドラゴンクエスト11の謎の老人ロウ

これまでのドラクエシリーズを顧みると、魔物が仲間になるには確固たる「共通点」がある。それは「まもの使い」がいることだ。これこそが最大の裏付けになるだろう。

しかし、主人公は勇者、カミュは盗賊、セーニャは僧侶、ベロニカは魔法使い、シルビアは旅芸人、マルティナは武闘家。まもの使いのキャラクターがいないのだ。

ロウは謎の老人として扱われているが、公式サイトから攻守こなせる万能な登場人物であることが読み取れる。また、「おぬしらが来るのを待っておったぞ。」のせりふからも他の仲間がそろってから出会うと分かる。「謎」と隠すあたりにストーリーを左右する重要な役割としての存在感があるし、公開されている特技からもロウがまもの使いである可能性は低いだろう。仮にそうなら、興味を示すドラクエファンも多く、人物紹介の第一段階で公開に踏み切ると思われるからだ。

同行者が多い

6では同行する仲間が多いため、5ほど仲間にした魔物が活躍する場面が少なかったことを前項で触れたが、ドラクエ11でもその見込みがある。現時点で判明している登場人物は7名だ。この大所帯で魔物を育てながら冒険するのは、均整の悪さを感じるのだ。

ドラゴンクエスト11の主人公を運ぶ馬

フィールドに馬は存在するが、馬車は明らかになっていない。魔物との共闘がほんのおまけ程度の要素としてなら考えられなくもないが、ドラクエ11はドラゴンクエスト誕生30周年の集大成と位置付けられていることからも、物語の本筋をより充実させることに力点を置くはずなのだ。

代替システムのモンスター乗り物

モンスター乗り物に乗る勇者と頼れる相棒カミュ

退治したモンスターに乗ることができる「モンスター乗り物」が新しく誕生しているのも一つの理由である。このシステムを仲間モンスターシステムの替わりとして採用しているのではないだろうか。

もし魔物が仲間になったら?

ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライトのモンスターが仲間になりたそうにこちらを見ている

もしドラクエ11で仲間モンスターシステムが存在するならどうなるだろうか。モンスター乗り物システムで入手した乗り物に仲間にした魔物が乗る。そんな超現実的で滑稽な画面を拝めるかもしれない。

8人目の仲間の候補者

シルビアのバランス良く振り分けられたスキルパネル

ロウの下部に空白があることも、8人目の仲間を疑う根拠の一つだ。後述するが、スライムは一時的に仲間になるかもしれない。ただ、扱いとしては八つ目の枠を埋める仲間としてではないような気がする。そこで「おの」が装備できる戦士職に着眼し、勝手気ままに予想してみた。

  1. 本命:グレイグ
  2. 対抗:カンダタ
  3. 注意:ホメロス
  4. 穴:スライム

スライムは腕力に物を言わせる系統のモンスターではなく、「おの」の装備に無理がある。

ホメロスは「知将」と呼ばれているので、怪力の持ち主と直結する「おの」の使い手には似つかわしくない。

カンダタはスライムほどではないが、過去のドラクエシリーズ5作品に出ており、モンスターの中では知名度が高い。さらに、登場した際は、「おの」を右手に装備している。ただ、パンツ一丁なのに靴を履き、上半身は裸なのに手袋をはめ、目出し帽をかぶっている。このように比類なき変態の格好をしているため、パーティーになじまないだろう。

グレイグはデルカダール王国に仕える一騎当千の「猛将」であり、大柄なことから「おの」も難なく使いこなせるはずだ。また、7人の仲間には、それぞれ異なる紋章が充てられている。だから、8人目も人間である可能性が高い。消去法においても、マイナス要素は主人公に敵対心を持っていることぐらいだ。しかし、ストーリーが進展し、真実を悟ったときに、主人公たちに加勢することは大いに考えられる。

スライムは仲間になる?

ドラゴンクエスト11の白黒の壁紙

そして、想像よりも大きな風袋の「スライム」が仲間の7人を除いて唯一登場を許されている。

8人目の仲間はおのを装備できると予想されていることから、さすがにスライムではないだろう。しかし、仲間になる可能性は一気に高まった。思えばドラクエ1からずっと物語の序盤で主人公たちに斬られまくり、成長を「助力」してくれた功労は評価されてしかるべきだろう。だから、ドラクエ集大成の作品に白羽の矢が立つのは至極当然かもしれない。

まとめ

こちらを見ている鹿とライオン

5や6のように主要なゲームシステムとして、モンスターが仲間になることはないだろう。仲間になった魔物は無用の長物ではないが、登場人物や物語が映えるためにも、でしゃばってゲームバランスを崩壊させては本末転倒であるからだ。

なんと「深夜のラーメン」が起き上がり、仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしてあげますか。

(出典:株式会社スクウェア・エニックス

*1:仲間。一行。特に登山で,行動をともにするグループ。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:キャラクターの略。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【avatar】〔サンスクリット語で「地上に降りた神の化身」の意〕 インターネット上で,顔・髪形・服装・持ち物などを自由に選択してつくったオリジナルのキャラクター。自分の分身として,ネットワーク-ゲームやチャット-ルーム,掲示板などで利用する。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)