ドラクエ11はロト三部作とどうつながる?四つの説を検証
4月11日にシリーズ11作目となるドラゴンクエスト11の発売日が、7月29日になると発表された。過去のシリーズとの関連など、今回はファンの心をくすぐる要素も多い。それが果たしてどのようなストーリーになるのか、考察していきたい。
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2017年10月24日:用字用語の整理。
「ロト三部作」とドラクエ11
初期のドラゴンクエストは「3~そして伝説へ…」から始まり、その後「1」、「2~悪霊の神々」と同じ舞台を時系列に並べた「ロト三部作」で構成されている。どうやら、その「ロト三部作」に今回のドラクエ11が加わることは既定の事実のようだ。
ドラクエ11には世界名が「ロトゼタシア」であるなど、「ロト三部作」をにおわすような表現がいくつも見られる。
ファンの間ではさまざまな考察がされているが、主立った説は下記の四つである。★三つを最高として各説を評価してみた。
3→1→2→11説 ★★☆
堀井雄二氏も監修を務めた「ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート」において、2以降のアレフガルド滅亡が既に描かれているので、この説は説得力に欠けると言わざるを得ない。
ただし、タイムスリップ*1して未来を救うストーリーとしてなら、成り立つ余地はありそうだ。
「過ぎ去りし時」とはロト三部作より後の時代
「過ぎ去りし時を求めて」はドラクエ11のサブタイトルだが、過ぎ去りし時(3→1→2の時代)が終わった後のストーリーとも予想されている。このサブタイトルを耳にして、2までの時代が終わった後のストーリーだとひらめいた人も少なくないようだ。
世界樹が上の世界まで伸びている?
3と2には「世界樹」が存在するが、それが同一の木で、2の世界樹が上の世界である3までそびえる巨大な木と疑う声がある。その世界樹が既出のプロモーションビデオに登場した「命の大樹」だとすれば、世界樹もドラクエ11と関連付ける根拠になる。
ところが、主人公が「悪魔の子」と呼ばれる原因を解明するための目的地である命の大樹が枯れ果ててしまっている。
不気味な深紫色に覆われた空一面を主人公たちが見上げている。大樹の直上には微光を放つ球体が浮上している。
しかし、その表情は一応に怖じ気立つ様子はなく、希望に満ちあふれいるようだ。また、主人公は自分の胸に手を当てていることから、「命の大樹」がしおれたことと何かが呼応していると考えられる。ひかりのたまを復活させ、主人公の中にある「悪」を封じ込めようとしているのだろうか。
3→11→1→2説 ★★☆
元々は色とデザインを契機にして導き出された説のため軽んじていたが、ドラクエ11の主人公が「悪魔の子」であると分かってから、「竜の女王の卵」との関係が急浮上してきた。
ドラクエ11の主人公が竜王
3で登場する竜の女王は勇者に「ひかりのたま」を託し、自分の子の卵を産み落とした後、息絶えてしまう。それが1の竜王なのかはゲーム内で明確に触れられていない。
また、主人公の服装と竜王の色にも類似点が多いことから、主人公は竜王ではないのかとうわさされている。
先入観にとらわれてかもしれないが、偶然にしては色味の一致率が高いようにも思われる。
ロゴが似ている
ドラクエ11と1の「DRAGON QUEST」のロゴを比較すると、使われている色に共通点も多く、ドラクエ11のロゴは1のドラゴンの位置を反転させたように見える。これが主人公が竜王ではないかと言われるゆえんの一つである。
ドラクエ3の勇者一行とおぼしき4人組が登場?
やがて、世界の大いなる”真実”へとつながる
なぜ、勇者は悪魔の子と呼ばれたのか?
その答えを求める冒険は、ある真実へとたどり着くものだった。
(出典:株式会社スクウェア・エニックス)
公式サイトではこのように紹介されている一場面である。中央に勇者、向かって右手に戦士、左奥に魔法使い、左手前の女性の職業は不明だが、3と一致する4人パーティーのようだ。
その女性が手に持つのは「つば」の特徴からロトの剣のはずだ。後述するが主人公たちによって、ロトの剣と天空の剣が合体したような剣が誕生している。そのことから、ここではドラクエ11の主人公がなんらかの事由でロトの剣を「受け取った」のではないだろうか。
大魔王ゾーマを撃砕した後、行方知れずになったとされる3の勇者たちの足取りが気に掛かる。また、後に「ロトの洞窟」と呼ばれる「悪魔の爪痕」は異世界からアレフガルドに来たゾーマの通り道だ。その異世界とドラクエ11の主人公に接点があるやもしれない。
11→3→1→2説 ★★★
ドラクエ11は最初から「勇者」としての冒険がスタートするので、主人公が「勇者ロト自身」と考えると合点がいく部分が多い。PV*2の一場面が竜の女王や精霊ルビスと仮定すれば、時代の流れがしっくりといく。
PVに出てきたドラゴンは竜の女王?
3の竜の女王は、神の使いと言われている。生い立ち、経歴などは不明であるが、ドラクエ11のプロモーションビデオの終盤にドラゴンが登場する。これが竜の女王ではないかとの意見がある。
もう一点は、ドラクエ11のロゴのドラゴンが「ひかりのたま」らしき玉を持っているように見えることが、よりどころになっている。
しかし、「黄金の竜」で頭をよぎる、マスタードラゴンも外すことはできないだろう。ただ、そうなるとロト三部作のみで完結することは不可能になる。しち難しいと半ば諦めの境地だったが、次項の説を後押しする有効な情報となるのだ。
「勇者」という存在
ロト三部作で、主人公が最初から「勇者」と呼ばれているのは3のみである。1と2は勇者ロトの血を引く者だが、劇中で明確に「勇者」と呼ばれるような場面は皆無に等しいと言える。
邪悪な存在を倒す英雄が勇者と同等とするならば、1と2の主人公もロトの血を引く子孫として、勇者と表現して違和感はない。しかし、ドラクエ11の勇者は、そういった呼称的な意味合いではなく「勇者」の存在自体にスポットライトを当てたストーリーではないかとの予想がある。
竜王の先祖がよみがえる?
PVに「勇者目覚めし時…邪神も蘇る」と表示された直後に現れた巨大な怪物。ぐれんの炎を吐いて主人公とカミュを追い詰めるのだが、外見が竜王に類同している。
全ナンバリングに関係している説 ★☆☆
PS4版のドラクエ11が40ギガバイト*3以上の大容量と発表されたことからも、この説であって欲しいが、残念ながら希望的観測と言える。
鳥山明氏のデザインは過去にも似通ったものが散見されているし、何よりシナリオにおいて全てのストーリーと整合性を持たせるのはハードルが高過ぎだからだ。
「過ぎ去りし時」とは過去のナンバリング全て
ドラクエ11の登場人物の一人である「頼れる相棒カミュ」の外見が「6~幻の大地」の主人公にそっくりである。
そのことから主人公が現代と過去を往来し、ロト三部作、天空三部作、その他のシリーズを含めた壮大な物語だとする考えがある。
ロトの剣と天空の剣の特徴を兼備した謎の剣?
オープニング映像にて主人公が掲げているロトの剣とおぼしき刀身*4に注目したい。
プロモーション映像に登場する謎の剣と明らかに異なるのだ。それは手で握る部分である「つか」から手を保護する「つば」の部分を通過し、刀身の中ほどまではロトの剣、そこから先が天空の剣の特徴を兼ね備えている。
この謎の剣を生成する儀式ような場面では、主人公が上空に剣を放ち、仲間たちから発せられるほとばしる閃光(せんこう)によって新たな剣に転成する。ただ、投げられる前は天空の剣のように刀身が広がっていない。仮にロトの剣が仲間の協力によって「天空ロトの剣」に生まれ変わるとするなら、おのずと二つのシリーズが密接に結び付くことになる。そして、「11→6→4→5説」も無視できなくなる。
ちなみに、カミュ、セーニャ、ベロニカは主人公の剣を生まれ変わらすべく加勢している。一方、シルビア、マルティナ、ロウは成り行きを見守っているだけのように映る。この組み合わせに、なんらかのヒントが隠されているのかもしれない。
3DS版ドラクエ11のすれちがい通信において、過去のドラクエシリーズの一部に移動できることが発表された。こちらは本編ストーリーと別になるが、自然と期待も高まってしまう。
まとめ
元々は「11→3→1→2 説」を最有力に挙げていた。ドラクエファンの私としては「全ナンバリングに関係している説」であればうれしい誤算と述べた。ところが、情報が漸増するにつれ、ロト三部作から天空三部作につながることの妥当性が高いと判断できた。すなわち、「3→11→1→2」「11→6→4→5」を一推ししたい。
現時点では考察に限界があるが、思うところは人それぞれで意見も分かれるだろう。ドラクエ11が果たしてどのようなストーリーになるのか、予測はどこまで真実に迫っているのか、今後の展開が楽しみだ。
間違いなく当たっていることがある。それは、あの「アレフガルド」の音楽がドラクエ11から流れ聞こえてきたとき、往年のファンは感動せずにはいられないことである。
(出典:株式会社スクウェア・エニックス)
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