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どっちのドラクエ11を買うべきか?PS4版と3DS版の長短!

古里を旅立つ勇者

ドラクエ11のゲーム機はPS4版と3DS版が発売されている。それぞれの内容に違いがあるため、どちらを購入するのが自分にとって得策か、思案のしどころだ。そんな悩みを解決すべく、最小限のネタバレで長所と短所を取り上げたい。

自分の生活様式に合致している方を選ぶ

古いてんびん

どちらのソフトウエア*1を購入すべきかは、自分の生活様式に合ったゲーム機で遊ぶことを最優先に考えてはいかがだろうか。

自宅でテレビを独占できない環境なら、外出時の移動中や空き時間を利用して携帯できる3DS版。逆なら、人目に立つことなく、ゆったりとわが家で遊べる大画面のPS4版。

二つのゲーム機の違いを簡潔に挙げるなら、明々白々なのはグラフィックだ。その他にも、イベントの演出や地図などが各ゲーム機に最適化されている。そのため、案内書の類いを購入する際はPS4版か3DS版かを選択する必要があるので注意をしてもらいたい。

両ゲーム機のドラクエ11を遊んでみて感じた「長所と短所」については以下の通りである。

PS4版の長所と短所

PlayStation 4の本体

据え置きのゲーム機なのでテレビにつないで落ち着いて遊びたいなら、もってこいだ。その反面、持ち運びながら楽しむことはできない。だから、PS4版は時間のゆとりがあるときにこそ本領を発揮できるはずだ。

一つ目の長所は「グラフィックが奇麗」

川で釣りをするテオ

とにかくグラフィックが精緻で美麗に描かれていることに思わずうなってしまった。鳥瞰(ちょうかん)した風景から魔物の毛並まで、木目が細かい描写が随所に盛り込まれている。特筆すべきは「水」の表現だ。思わず息をのむほどで、こだわりを持って制作されたことが、ひしひしと伝わってくる。

二つ目の長所は「仲間の表情が豊か」

仲間とキャンプをする主人公

両ゲーム機には「仲間に話し掛ける」機能が備わっている。状況や場面によって会話の内容が変わり、冒険の仲間に親近感を抱ける内容になっている。PS4版には「なかま」コマンド*2が用意されており、仲間が喜怒哀楽する表情が鮮やかに表されている。冒険の道すがら仲間との臨場感あふれる会話を重視したいならお薦めだ。

短所は「ルーラのロード時間」

時空の抜け道ワームホール

ドラクエの「ルーラ」といえば、行ったことがある街や城に瞬間移動できる呪文だ。ところが、ドラクエ11では、瞬く間に移り動くことがままならない。ルーラで移動先を選択したら、さっさと続きを始めたいところだが、PS4版はロード*3時間が非常に長い。ひどいときには1分以上かかることもあるのだ。

このロード時間を短縮するのに開発陣は千辛万苦したようだ。「ドラゴンクエスト夏祭り2017」の座談会によると、開発当初はルーラの読み込み時間がなんと30分もかかってしまったそうだ。それを回避すべくルーラの移動先を地上ではなく井戸の中にしたが、最終的には堀井雄二氏の大英断で廃止された。ルーラの陰に、こんな涙ぐましい努力があったことを知れば、ちょびっとは我慢できるかもしれない。

3DS版の長所と短所

ニンテンドー2DS LL ドラゴンクエスト はぐれメタルエディション

3DS版の特長はテレビを見ながらのいわゆる「ながら作業」や、外出先でも遊べる手軽さだろう。ゲームのために、まとまった時間をなかなかつくれなくても楽しむことができる。ただし、細やかなグラフィックの美しさを求めるのであればPS4版と比べて「不向き」と言わざるを得ない。

3Dモードの長所と短所

主人公を見送る幼なじみのエマと愛犬のルキ

前述したようにPS4版と比較すると見劣りすることは否めないが、3D*4モード*5の長所として真っ先に思い浮かぶのは、登場人物の表情やしぐさを確認できることだ。イベント*6などで起きた事柄に対しても、どのような表情をしているかを把握することができる。表情に限らず魔物の描写などにも力点が置かれている。

一方、2Dモードは平面であるため表現に限界がある。そのため、登場人物や魔物などの特徴が十分に描き出しきれていない。

3Dモードの短所はモンスター乗り物を自由自在に操れない点や、2Dモードに比べて移動が煩わしく感じてしまう。また、これはゲーム機に依存する問題だが、古い3DSだと画面が小さくて視認性が低下してしまう。この見づらさがストレス*7につながることもあるので、3DSの中でも画面の大きい機種を選択すべきだ。

2Dモードの長所と短所

3DS版ドラゴンクエスト11の2Dモードの戦闘画面

2Dモードの長所は画面が見やすいことだ。建物などの画像が簡略化されているため、無駄な行動をしなくて済む。例えばゲーム中盤で登場するメダル女学園の入り口はPS4版と3DS版の3Dモードともに距離を感じる。しかし、2Dモードだと見た目は簡素だが、移動の手間を軽減してくれるので繰り返しの行き来も楽ちんだ。

グラフィックを楽しむ目的でなければ街などでの行動は2Dの方が楽だ。戦闘に関してはPS4版や3DS版の3Dモードに比べ、格段に進行が速い。PS4版や3DS版の3Dモードのように、迫力満点の演出はないが、さくさくと進めることができる。

ランダムエンカウントのため、魔物の姿を確認して回避することができない。また、戦闘から逃れられる確率が低いので、戦闘回数がPS4版と3DS版の3Dモードよりも圧倒的に多くなってしまう。ただ、戦闘はすらすら進むので面倒に感じないはずだ。そのため、「メタル狩り」をせずともレベルが上がりやすい。

すれちがい通信でヨッチ族と遊べる!

3DS版ドラゴンクエスト11の2Dモードの戦闘画面

3DS版の最大の長所は、やはりヨッチ族ではないだろうか。3DS版のみに搭載されており、ドラクエ11を挿入した3DSを持ち出している人同士が擦れ違うことでヨッチ族が収集される。それを利用して冒険を進めるのだが、過去のドラクエを絡めた挿話がいくつも入っている。PS4版には登場しない魔物が登場するなど、内容にもこだわりが感じられ、おまけ要素の領域をはるかに超える量感である。

まとめ

ドラゴンクエスト11のふっかつのじゅもん

それぞれのゲーム機の特性が、PS4版にも3DS版にも巧妙に生かされている。違いに注目して楽しめるのもドラクエ11ならではの魅力ではないだろうか。

生活様式に一致させてゲーム機を選ぶことをお薦めしてきたが、本音を吐けばドラクエファンには「両方」を堪能してもらいたいのだ。

仮にゲームのやり過ぎをとがめられたのなら、関係修復のために「ふっかつのじゅもん」を唱えればいいのだ。でも、相手の答えはきっと「じゅもんがちがいます」。

(出典:株式会社スクウェア・エニックス株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント任天堂株式会社

*1:【software】コンピューター-システムに関係するプログラム。システムの運用に関する文書化された情報を含めることもある。ソフト。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:【command】命令。指令。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【load】コンピューターで,補助記憶装置にあるプログラムやデータなどを主記憶装置に移すこと。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:〔3-dimension〕三次元。転じて,立体映像のこと。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*5:【mode】様式。形式。方法。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*6:【event】〔「エベント」とも〕行事。催し。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:【stress】 精神緊張・心労・苦痛・寒冷・感染などごく普通にみられる刺激(ストレッサー)が原因で引き起こされる生体機能の変化。一般には,精神的・肉体的に負担となる刺激や状況をいう。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)