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危険極まりない酸が脚にこぼれ落ちて錯乱状態?

酸を模した水まみれになる仕掛け人の女の子

誰しもが使い慣れていないものに対して、警戒心や恐怖心を抱く。特に人体に有害で「毒」と表示されるような危険物だったらなおのことだ。触れることはおろか、近づくことすら回避するのが無難だと考えるはずだ。しかし、事故を眼前にしたらどうなるだろうか。

2018年2月25日:用字用語の整理。

「酸」と書かれた謎の液体がこぼれて大惨事

テーブルの上に3本のメスシリンダーが置かれている。メスシリンダーには、それぞれ「重曹*1」、「ヨウ素*2」、「酸*3」と紙片が貼られてあり、いかにも危険な香りを漂わしている。

道行く人たちに声を掛け、容器に入った液体を使った実験の補助を願い出ているのだろうか。いざ実験を開始しようとしたところで、「酸」と書かれたメスシリンダーがばったりと倒れてしまう。中に入っていた液体は飛散し、女の子の脚に大量に付着してしまう。

しかも、酸のせいで脚の肉が溶けてしまい、両脚とも骨がむき出しの骸骨のような状態になってしまう。それを目の当たりにして目の玉が飛び出るような表情を見せる標的たち。口元を手で覆ったり、口をあんぐり開けて放心状態になったりと反応は千差万別だが、とにかく動揺を隠しきれない様子だ。

薬品の取り扱いは本当に危険で、恐怖をことごとく思い知らされる阿鼻(あび)叫喚の出来事だった。そんな仕掛けのどっきりが大成功。だます側も標的の反応を見て、悦に入っている様子だった。

改めて考える薬品の怖さ

瓶から注がれる酸

学生時代に化学の実験で薬品を使って反応を検証することがあった。空覚えでどんなことをやっていたか鮮明には思い出せないが、「なんとか酸」だの「なにがしナトリウム」だの、危険そうな物質を戦々恐々としながら扱っていた気がする。

酸は身体や生命に危害や損失を生じさせる恐怖の液体だ。中でも「フッ酸*4」は硫酸*5よりも強力な腐食性があるため、触れてしまうと皮膚のみならず骨をも溶かしてしまうのだとか。

酸と関わるのならクエン酸*6の入ったスポーツドリンク*7かグルタミン酸一ナトリウム*8の入った味の素にとどめておきたいものだ。

(出典:YouTube

*1:重炭酸曹達(ソーダ)の略。加熱すれば二酸化炭素を放出するのでふくらし粉として用いる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:〔indole〕17族元素(ハロゲン)の一。元素記号 I 原子番号五三,原子量126.9。光沢ある黒紫色の鱗片状結晶。昇華しやすく,蒸気は紫色で有毒。水にはわずかしか溶けないが,ヨウ化カリウム水溶液には溶け,褐色となる。多くの有機溶媒に溶け,アルコール溶液は褐色,四塩化炭素は紫色,ベンゼン溶液は赤色を呈す。デンプンと反応して青紫色を呈する(ヨウ素デンプン反応)。脊椎動物の甲状腺ホルモン中に含まれ,栄養学上欠くことのできない元素。海藻などに有機化合物として濃縮されて含まれる。ヨードチンキ・ルゴール液,その他の医薬品の原料。ヨード(ドイツ Jod)。〔自然科学では「ヨウ素」と書く〕/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【化】水に溶けたときに電離して,水素イオンを生ずる物質。酸味をもつ・青色リトマス試験紙を赤色に変える・塩基と反応して塩と水を生じるなどのいわゆる酸性は水素イオンの性質による。また,イオン化列で水素よりも前にある金属を溶かして塩をつくり水素ガスを発生する。酸はその電離度により,強酸と弱酸に区別される。現在では水溶液のみでなく,広範な化学反応を酸・塩基の立場で説明するために,酸を陽子供与体としたり,電子対受容体とする定義が用いられている。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:フッ化水素の水溶液であるフッ化水素酸の慣用名。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*5:無色無臭の粘りけのある不揮発性の液体。化学式 H2SO4 強酸性の二価の酸。強い脱水作用があり,有機物を分解し,皮膚をおかす。水と混ぜると多量の熱を出す。強い酸化力があり,熱すれば金と白金以外のほとんどの金属を溶解する。五酸化二バナジウムなどの触媒を用いて二酸化硫黄を酸化し,水に吸収させてつくる(接触法)。種々の薬品製造の基礎原料となり,化学工業で広く用いられる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*6:柑橘類の果実に多量に含まれる有機酸。化学式 C6H8O7 無色・無臭の結晶で,爽快な酸味があり,水に溶けやすい。清涼飲料水・医薬・媒染剤などに用いる。生体中では,TCA 回路の一員。〔自然科学ではクエン酸と書く〕/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:【sports drink】運動時の水分補給に適するように浸透圧を体液に近づけた飲料水。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:グルタミン酸のモノナトリウム塩。水に溶けやすい針状結晶。小麦や大豆に含まれるグルテンの加水分解により得られる。1908年,池田菊苗によって昆布のだし汁のうまみの成分であることが解明され,化学調味料の主成分として製造される。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)